GJ > 競馬ニュース > オルフェーヴルと「英雄」の違い
NEW

殿堂入りした”最強馬”オルフェーヴル 常に比較され続けた「英雄」とは何が違う?

【この記事のキーワード】, , ,
orfevre0222.jpgJRA公式サイト

 日本中央競馬会(JRA)は14日、2011年の三冠馬で中央競馬のGⅠを6勝したオルフェーヴルが顕彰馬に選出されたと発表。記者(196名)の投票で全体の95.9%にあたる188票を獲得しての”殿堂入り”となった。ネット上はファンからの「当然だろ」「なぜ投票率100%じゃないか理解できない」という、ある意味最大級の賛辞で溢れかえった。

 日本競馬の歴史を変えるような名馬が登場すると、ファンの間で必ずといっていいほど語られるのがいわゆる”史上最強馬論争”だが、今回顕彰馬に選出されたオルフェーヴルに関して、現役時代常に比較され続けたのが同じく2008年に顕彰馬に選出された”英雄”ディープインパクトだった。

「2005年に史上2頭目である無敗の三冠馬に輝いたディープインパクトは、後方から凄まじい切れ味で他馬を切り捨てる圧巻のレースぶりや、全レースで手綱を取った武豊のスター性もあいまって社会現象を巻き起こしました。あの時ほどの熱狂はオルフェーヴルにはありませんでしたね」(競馬記者)
 日本競馬の顔である武豊とともに期待に応え続けたディープインパクトのほうが影響力は大きかったとのこと。しかし記者は、ディープの人気は”ライト”な部分もあったと続ける。
「ファンの中には”ディープファン”であり”競馬ファン”ではない人たちも多かったと思います。三冠を達成した2005年も馬券売上自体は前年を下回っていますしね。翌年フランスの凱旋門賞に挑戦したものの、レース後に禁止薬物が検出されて失格。当時は様々な憶測も流れ、”英雄”の名にミソがついたことは間違いありません」(同)

 その一方、オルフェーヴルはディープとは完全に”真逆”の存在だったらしい。

「三冠達成や引退レースである有馬記念の、相手を完膚なきまでにねじ伏せる強さ以上に、阪神大賞典での一度走るのをやめてから再度追い込んでの2着、凱旋門賞での2度の敗戦など、負けたレースのインパクトが強いのがオルフェーヴルの特徴です。長年競馬を見てきたファンとしてもまさに”前代未聞”の競走馬であり、そのヤンチャぶり、言い方を変えれば”可愛げ”は競馬ファンの心をわしづかみにしました。ディープよりも格段にアンチが少ないのも特筆すべきところですね」(同)

 競馬ファンに”深く狭く”愛されたのが、オルフェーヴルということか。では、果たしてどちらが強かったのだろうか。

「”良馬場ならディープ””馬場が渋ればオルフェ”という説はネットを含め多くの場面で語られていますが、実際のところかなり拮抗しているのではないでしょうか。この2頭は走法もレーススタイルも全く違いますし、「安定感のディープ」と「爆発力のオルフェ」では毎回結果も違ってくるでしょう。でも、想像するのはとても面白いですよね。ネット掲示板ではよく喧嘩の火種になっていますけど(笑)」(同)

 今回の顕彰馬選出を機に、オルフェーヴルとディープインパクトのレースを再度見比べてみるのも面白いかもしれない。

殿堂入りした”最強馬”オルフェーヴル 常に比較され続けた「英雄」とは何が違う?のページです。GJは、競馬、, , , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 田辺裕信「痛恨ミス」に降板を期待する声も浮上?超大物馬主が「何やってんだよー」のご立腹…一石投じたファンとのやり取りに注目集まる
  2. C.ルメール「12戦全敗」で連覇に審議ランプ点灯?ライバル川田将雅は7勝の猛チャージ…ドバイワールドカップデーで注目の直接対決
  3. 「G1馬5頭」でも盛り上がりを欠く今年の大阪杯…ドウデュース、リバティアイランド登場も国内は閑古鳥…いよいよ「最弱世代」疑惑は確信レベル?
  4. 【ドバイターフ(G1)展望】武豊×ドウデュース「凱旋門賞制覇の夢」に向けて仕切り直し!ロードノースの4連覇を阻んで“夢”実現へ
  5. 大阪杯は最強5歳世代に注目!イクイノックス、ドウデュース、アスクビクターモア、ジャスティンパレスを【完封】したジオグリフに復活の予感!
  6. 「6戦5勝」の怪物候補が大阪杯(G1)除外危機!? 主戦・川田将雅不在の「代打」にも見限られて崖っぷち…
  7. 皐月賞馬サートゥルナーリア×桜花賞馬ハープスターで「シーザリオ×ベガ」の超名牝系タッグ! 2024年新種牡馬筆頭は「第二のスワーヴリチャード」を許さない?
  8. 千葉ロッテ吉井理人監督「愛馬」がJRAで初出走初勝利! 馬主デビューのきっかけになった母の仔で中央競馬を席巻?
  9. 【ドバイゴールデンシャヒーン(G1)展望】「1年越し」リベンジかかるリメイク!兵庫の雄イグナイター、巨漢ドンフランキーらも虎視眈々
  10. 兄はステイゴールド!スイープトウショウも完封したあの馬は、“みんなの”お母さんに!