春の女王決定戦として2006年に創設され、今年で13回目を迎えるヴィクトリアマイルだが、その歴史を紐解くと初代女王のダンスインザムードやウオッカ、ブエナビスタ、アパパネなどクラシックホースが優勝馬に名をつられている一方、リスグラシューのようなクラシックで特に悔しい思いをした馬が、悲願を遂げている舞台でもある。

　2012年にここが初のG1タイトルとなったホエールキャプチャは阪神JFで2着、桜花賞で2着、オークス、秋華賞で3着と世代トップクラスの力がありながら、ずっと悔しい思いをしてきた存在。また2013年に勝ったヴィルシーナも、前年のクラシックでジェンティルドンナの前にすべて2着という非常に切ない存在だった。

　果たして、リスグラシューも偉大な先輩たちのようにクラシックの鬱憤を晴らせるだろうか。同じく騎乗停止明けで鬱憤が溜まっているであろう武豊騎手と共に、存在感を爆発させる舞台は整っているはずだ。