GJ > 競馬ニュース > 天皇賞・春 ディープボンドは惜しい2着!
NEW

JRA 天皇賞・春(G1)ディープボンドは惜しい2着! 「競馬界のイチロー」キズナの産駒は泥沼のG1・28連敗……

【この記事のキーワード】, ,
JRA 天皇賞・春(G1)ディープボンドは惜しい2着! 「競馬界のイチロー」キズナの産駒は泥沼のG1・28連敗……の画像1
ディープボンド JBISサーチより

 2日に阪神競馬場で行われた天皇賞・春(G1)は、3番人気ワールドプレミアが先頭でゴールを駆け抜け、19年菊花賞に続くG1・2勝目を飾った。

 そのワールドプレミアにゴール寸前で差され、3/4馬身差の2着に敗れたのが1番人気ディープボンド(牡4歳、栗東・大久保龍志厩舎)だ。

「今日は自分の競馬に徹して、最後は差し返してくれました。良馬場でも実力が出ていると思います。馬はよく頑張ってくれました」とはレース後の和田竜二騎手のコメント。道悪も想定されるなか、レース当日はお昼前後に小雨が降っただけで、阪神の芝は終日「良」の発表だった。もし、まとまった雨が降っていれば……。結果的に、ディープボンドは天に見放されたといえるかもしれない。

 そのディープボンドは昨年のクラシック3冠レースに皆勤。同馬主のコントレイルの“アシスト役”などと揶揄されたが、着実に力をつけ、前走の阪神大賞典(G2)を快勝。堂々主役として4度目のG1を迎えていた。しかし、ゴール寸前で春の盾を取り逃し、キズナ産駒のG1連敗も「28」に伸びる結果に終わった。

 キズナの初年度産駒となる現4歳世代は、ディープボンド以外にもマルターズディオサ、ビアンフェなど5頭が重賞を計8勝している。1つ下の3歳世代もファインルージュとバスラットレオンが1つずつ重賞を勝ち、キズナの種牡馬としての評価はうなぎのぼりだ。

 種付け料は1年目の250万円から350万円、600万円と徐々に上昇し、今年度は一気に1000万円の大台に到達。ディープインパクトの後継種牡馬としての地位を固めている。

JRA 天皇賞・春(G1)ディープボンドは惜しい2着! 「競馬界のイチロー」キズナの産駒は泥沼のG1・28連敗……の画像2

 ただし、前述したようにG1タイトルにまだ無縁というのが唯一のネック。現役時代、そして種牡馬としても同期のエピファネイアが初年度からデアリングタクト、そして2年目産駒からもエフフォーリアというクラシックウイナーを輩出したのとは対照的だ。

 エピファネイアの種付け料はキズナと同じく当初の250万円から今年度は1000万円に上昇。種牡馬としても切磋琢磨し、いいライバル関係を築いているといえるだろう。

 ただしエピファネイア産駒で重賞を勝ったのは先述した2頭に加え、アリストテレスの3頭だけ。産駒の勝利数や勝ち上がり率などでは、キズナがエピファネイアを圧倒している。

 この2頭を少し前の野球界で例えるなら、キズナは高打率を誇るイチロー、エピファネイアは一発の魅力がある松井秀喜といったところだろうか。

 今年の天皇賞・春は、そんなキズナ産駒のディープボンドとエピファネイア産駒のアリストテレスが人気を分け合った。しかし、その2頭を退け、キズナ産駒の悲願を阻んだのはディープインパクトを父に持つワールドプレミアだった。

 国内では長らくディープインパクトの1強時代が続いているが、数年後には戦国時代が到来するとみられる。キズナが群雄割拠を勝ち抜くためにも、そろそろ“第1号”が欲しい。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

JRA 天皇賞・春(G1)ディープボンドは惜しい2着! 「競馬界のイチロー」キズナの産駒は泥沼のG1・28連敗……のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

11:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
  2. 【天皇賞・春(G1)】馬券圏内100%の激走で5万馬券的中!? 四位洋文が福永祐一に授けた「金言」とは… 11番人気2着スティッフェリオにあった鉄板級の法則
  3. 目を掛けた愛弟子の「造反」に師匠がブチ切れ!? 今村聖奈、角田大河の謹慎中に存在感発揮も…安田記念前に師弟関係で遺恨勃発か
  4. 「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
  5. 「ニューヒロイン候補」小林美駒が見せた著しい成長!リーディング争いに敗れても勝負強さでベテランを圧倒…女性騎手戦線に「新時代到来」の予感
  6. 須貝尚介厩舎「重賞50連敗」ゴールドシップ、ソダシら手掛けた名門が苦戦…相次いだ誤算と見えてきた光明
  7. 【青葉賞】武豊「ダービーに出さないといけない」キタサンブラック弟シュガークン出陣! 相性抜群レース完勝も、本番に不安材料?
  8. 横山武史「乗り替わり」の無念を晴らす重賞勝利に会心ガッツポーズ! 初のメイン勝ちなど大暴れ「妹弟子」の活躍も刺激に?
  9. 【マイラーズC】団野大成がソウルラッシュで代役V!安藤勝己氏、田原成貴氏も安田記念に好感触…「申し訳ない気持ちです」元主戦が悔やんだ2年前の大失態
  10. NHKマイルCに「史上最高メンバー」集結!? 2歳女王アスコリピチェーノVS2歳王者ジャンタルマンタルに加え「あの大物」参戦も…役割を終えたマル外ダービーに脚光