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遊びやすさに特化したパチンコ新台「羽根のない羽根物」!!

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 2004年の風営法規則改定は現代のパチンコにおけるエポックメイキングな出来事として後世のパチンコ史に刻まれることになるだろう。

 当初は大当りの下限が1/500に緩和されたことや確変割合の上限50%が撤廃されたことがとりわけフィーチャーされたが、P機の時代となる今にいたっては、このときの規則改正による最大のポイントは「種区分の撤廃」であったことが確認できる。

 つまり、「1種2種混合機」の誕生である。初代『牙狼』を生み出し、P機の高機能スペックの土壌となっているこの新たな形態はデジパチタイプばかりではなく、羽根物などの役物機にも多大なる影響を与えた。

 デジタルとアナログの融合によるゲーム性や連チャン力など、ソフトにハードに新たな規格を作り出してきたが、ここにきてついに「羽根のない羽根物」を爆誕させた。新台『PAウイニングボール』である。

 この遊びやすさに特化した役物機、羽根の代わりとなる入賞機能は「飛び込み口」となる。盤面上部の中央にある「▽」が描かれたヘソのような部分を玉が通過すると直下にある役物に入賞。

 このエリアには8つの穴があいた回転体役物が搭載され、「ストライクゾーン」と記された2つのポケットに入賞すると第2関門へ通過できるようになっている。回転による軌道の変化やタイミングなど、シンプルながら機微のあふれる役物となっている。

 回転体を突破すると待ち受けているのはシーソー役物。左右の端が上下運動するこの役物によってタイミングよく右側に設置された「START」装置に入賞すればデジタル抽選が発動する。

 デジタル抽選はシーソー役物の下にあるランプによる演出で展開。ランプの左側4つ分を占める「ホームラン(5~8番)」で停止すれば見事大当りとなる。

 ランプの変動には数種類のパターンを用意。通常の1から8へコマ送りで進行していくパターンを始め、アウトとホームランの間(4、5番)を行き来する変動やアウトを高速、ホームランを低速で移動するパターンなどのリーチ演出で大当りを盛り上げるようになっている。このデジタルでの抽選確率は1/4.85~1/4.10の6段階。

 ホームラン=大当り後は右打ちで消化。2ラウンドが9回連続するセットタイプの大当りとなり、最終的な出玉は約300個。ただ、大当り終了後は残保留で展開する連チャンゾーン「9回裏二死満塁一打逆転サヨナラチャンス」に突入。ここで引き戻せば再び2ラウンド×9回セットを獲得できる。

 この引き戻しゾーンによる連チャン率は約50%~57%。設定によって期待度が変化するようになっている。また、引き戻した場合は大当り終了後に通常モードに移行するのでループ性はない。

「羽根のない羽根物」と形容されるように、早いテンポで大当りを積み重ね徐々に出玉を増やしていくタイプのマシンとなる。シンプルだが飽きのこない役物機構と疲れのこないランプ演出、適度に発生してくれる連チャン性と長く遊べる機種となっているのである。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

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