パチスロ「爆裂遺伝子を受け継いだペンギン三兄弟」~4号機名機伝説~ エーアイ『スパンキー』シリーズ 前編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.111】
伝説の爆裂連チャン機『アニマル』を彷彿させるゲーム性と、「BAR→7変換」などの攻略法で話題を集めた2号機『サファリラリー』──
3号機最後の爆裂マシンとして4号機時代に入ってからも各地のホールで大暴れした『ハンター』、『グレートハンター』──
そんな、回胴史に名を残す「ヤンチャなマシン」を数多く輩出してきた、いまはなき伝説のメーカー、エーアイ。
4号機時代に入ると、ワイルドなバイク野郎をモチーフにした、その名も『ウィリーチャンプ』を1994年夏にリリース。
本作もまた、歴代のマシンと同様に多くがホール導入されるや裏モノ化。より強烈な連チャン性をもった兄弟機の『ウィリーチャンプV』とともに、全国各地で大暴れした。
そして、1995年から翌96年にかけて、新たにファニーなペンギンのキャラをフィーチャーした『スパンキー』シリーズ3作をリリース。これらもまた、多くが「どこかの悪い人たち」の手によって、裏モノ化されてしまうのだった。
『スパンキー』シリーズ
まずは、1995年6月にペンギン三兄弟の長兄としてリリースされた『スパンキーⅡ』。
『ウィリーチャンプ』シリーズが、シングルボーナスの集中役を搭載したA‐Cタイプであったのに対し、本作はBR2種類のボーナスで出玉を増やすスタンダードなAタイプである。
スペックは、幅広い営業形態への対応を考慮してのことだろうか。あるいは、あらかじめ連チャン上乗せ分を配慮してのことか。BR両ボーナスともに設定格差が大きくなっているのが特徴だ。
あの『ウィリーチャンプ』シリーズの後継ということで、当初から連チャン性に対する期待が寄せられた本作。が、当時のパチスロ必勝ガイドの実戦では、速攻連打よりも100G以内の数珠連がメインという、実に穏やかな挙動を見せた。
ひょっとしたら、ただのノーマルだったのかも知れないが、そもそも設置がたいして伸びず、さほど話題に上がることもなかった。
そんな長兄に対し、同年秋にシリーズ2作目としてリリースされた『スパンキーウェーブ』は、当初から強力な連チャン性をもって登場。なかなかのシェアと人気を獲得する。 例によって裏バージョンはいくつかのバリエーションがあったが、中でも話題と注目を集めたのが、関西地方を中心に出現した「プラム前兆Ver.」である。
文字通りこれは、「プラムの連続出現が前兆になる」という、まこと射幸心そそりまくりなもの。1996年の春頃だったか、情報を聞きつけいてもたってもいられず、パチスロ必勝ガイドの遠征取材で神戸や大阪に打ちにいったものだ。
さて、件のプラム前兆だが、2連続しただけでも激アツ、3連続すれば鬼アツ、4連続あるいは5連続すれば実戦上100%ボーナス成立。パターンとしては、『神龍2』のチェリー前兆に近いものがあった。
ちなみに、実戦上900ゲームを超えるハマリを記録していないので、おそらくその辺りが天井かと思われた。連チャンが強力なわりには、良心的だったと言えるだろう。
そして、1996春にペンギン三兄弟の末弟としてリリースされた『レッツスパンキー』。性格の荒さに関しては、先の2作とは比べものにならないほど凄まじいものがあった。
本来の仕様について触れておくと、JACの払い出しが一般的な15枚から1枚少ない14枚へと変更されているのが、前2作との決定的な相違点。
もちろん、これには理由があり、ビッグ確率が最低設定1でも256分の1と、当時の純Aタイプの常識を覆す超高確率となっていたのである。
まぁ、結局のところ本作も、その多くがホール導入とともに爆裂化してしまったので、ノーマルのスペックなどあってないようなものだったのだが、先述のとおり、その連チャン性能は三兄弟の中でも屈指のものだった。
そんな爆裂ペンギン野郎と対峙した当時のエピソードなんかを、次回後編にて語らせていただくとしよう。
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