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和田竜二「テンムチ・中ムチ・終いムチ」……シリウスS(G3)で計〇発「闘魂注入」に賛否!?

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 1日、中京競馬場ではシリウスS(G3)が行われ、ダート路線に転向後3戦目のジュンライトボルトが優勝。友道康夫厩舎にJRAダート重賞初勝利をもたらした。

「この馬の強みは4コーナーの加速力。その強みを活かしたレースが今日も出来ました」

 レース後、そう語ったのはジュンライトボルトと3度目のコンビを組んだ石川裕紀人騎手だ。自身はオールアットワンスで制した昨年7月のアイビスサマーダッシュ(G3)以来となる重賞制覇を飾り、インタビューでは自然と笑みがこぼれ出た。

 勝負所で抜群の反応を見せたジュンライトボルトを褒めたたえた石川騎手に対し、「馬が萎縮して競馬にならなかった。最後もジリジリ」とコメントを残したのは、10番人気で8着に敗れたアルドーレ(牡7歳、栗東・西村真幸厩舎)に騎乗していた和田竜二騎手だ。

 重賞には手が届いていないが、ダートのオープンとリステッドクラスで2勝の実績を誇るアルドーレと5度目のコンビを組んだ和田竜騎手。約3か月ぶりの実戦となった今回はズブさが出てしまい、思うような競馬ができなかったようだ。

「闘魂注入」に賛否!?

「五分のスタートを切ったので、ある程度前目(のポジション)を取りたかったんでしょうね。和田竜騎手は出ムチを入れて位置を取りに行きました。ところが、アルドーレの反応はイマイチ。最初のコーナーまでに7発程度のムチが入ったと思いますが、中団7番手を確保するのがやっとでした。

和田騎手はその後も右ムチを入れ続け、向正面で約10発。3~4角、さらに最後の直線でも……。パトロールビデオを見てざっと数えたところ、スタートからゴールまで合計40回くらいはムチが入っていたと思います」(競馬誌ライター)

 4角では後方4番手まで位置を下げていたアルドーレだったが、最後はジリジリと伸びて8着で入線。一心不乱の騎乗で惨敗だけは回避した和田竜騎手に対して、SNSなどではファンから様々な意見が飛び交った。

「出た!和田さんの闘魂注入!さすが漢の中の漢」「賛否あるけど無気力騎乗よりはよっぽどマシ」といった肯定的な意見があった一方で、「流石にムチ入れすぎでしょ!」「あれはアルドーレが可哀想」といった否定的な意見も見られた。

 動物愛護の観点から国際競馬統括機関がガイドラインを出しているものの、具体的な運用ルールは各国の主催者に委ねられているのが現状だ。今は少数派となりつつあるが、使用回数が無制限の国もあれば、逆にノルウェーやハンガリーのように使用自体を禁止している国もある。

 JRAでは1レース内で連続10回を超えた場合を過度な使用と定義していて、1回目は戒告、2回目以降は過怠金が科される仕組みとなっている。シリウスSでは連続で10回を超えたと認識されなかったため、特にお咎めはなかったようだ。

「和田騎手は合計40回ほどムチを入れていましたが、ある程度(ムチを入れる)間隔をあけたため、制裁は免れました。ただし、もし同じことをイギリスやフランスでやっていれば、制裁どころか、国際問題に発展していたかもしれません……」(同)

 以前から国内外で賛否が分かれるムチ使用に関するルール。時代の潮流を考えれば、今回の和田竜騎手が見せた「闘魂注入」は数年後には見られなくなっているかもしれない。

中川大河

中川大河

競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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