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0号機時代のスロプロへ迫る…【ドラゴン広石『青春と思い出のパチスロと、しばしばパチンコ』第6話:伝説の0号機攻略【全4回/その2】/幻の0号機・BBM

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第6話 伝説の0号機攻略【全4回/その2】/幻の0号機・BBM

 前回は0号機時代にパチスロ攻略に勤しんだU氏との出会について語りましたが、今回はU氏が具体的にどんな機種を攻略してきたか…を紹介しようと思います。

 以下、インタビュー形式で話を進めます。
〇〇〇
(聞き手=ドラゴン広石)

――まずは簡単なプロフィールと、略歴についてお聞かせください。

「私がこの道に足を踏み入れたのは1976年頃ですね。当時のパチンコ店は頻繁に新台入替をやるわけじゃなく、春と秋、つまり年2回にしぼって大々的に行っていました。

私がテリトリーにしていたのは蒲田、池袋、浅草など。最初は手打ちの修行から入ってヒラでやってたんだけど、インベーダーゲームの人気にお客を喰われて手打ち時代が終わり、それから電動ハンドル時代になって、なんだかんだやってる内にアメリカンパチンコが登場したんです。

他にドイツパチンコっていう呼び名もあったなぁ…。これが私の攻略の原点になったんですよ。当時はパチスロなんて呼称もなければ0号機という区分もない。昭和60年の新風営法で正式にパチスロ1号機が認可されてからの後付けでね。

最初に攻略したのは東京パブコの『BBM』という機種。下パネルに「BBM」の文字があるアップライト型のアメリカンパチンコなのだけど、不思議なことにネットで検索しても一切ヒットしない。なんでなのかなぁ…。東京パブコで検索すると、脱税事件に辿り着いちゃうのよ。

だけど、東京パブコのBBMというのは絶対に記憶違いじゃないよ。当時の手帳にも、ほら何ページもBBMと書き記してるし…」

――なるほど、当時のホール状況を克明に書き残されてるんですね。手帳と分厚いノートを合わせて十冊くらいですか。凄いなぁ…。

「プロにとって、どの店に何が設置されているかの情報は生命線ですからね。今のようにネットで調べればタタタッと設置店がわかる時代とは違うのよ」

プロが打てば3回入って3回出せるんです。

――BBMのゲーム性を教えてください。

「アメリカンパチンコと呼ばれた0号機は、BARとかセブンが揃うとJACゲームを何回かやれました。1リール×1メダルの4セットで、計12回だったかな。それをひたすら繰り返すだけ。後期のニューヨーカーとかは一度揃うとボーナスが繋がって一気に定量まで出るけど、BBMはボーナスが独立していました。

もちろん連続性はあるけど、定量までは出ないんです。それが何回繋がってくるか、何回で途切れるかを管理していたのが台の設定で、ババババって早く入るようになっていれば設定がマル、プツンポツンだとバツという認識でした。何回ボーナスが固まって出るか…が肝ですね。

ただね、目押しができない素人さんは固めて出せないのよ。プロが打てば3回入って3回出せるんです。機械側も揃えようとしてくれる。3コマくらいは引っ張ってくれます。出る状態じゃないと制御がかかって外されるんだけど、それがかかってなければいつでも出せるってことです。

そして、いつでも出る状態というのは、チェリーが鍵を握るんです。BBMには左リールにチェリーが2個あって、チェリーが出れば必ずボーナスが揃いました。たまに他の小役も出るんだけど、それは目安になりません。チェリーの出る出ないは設定で管理されており、ボーナスが3回固まって出たら、次に500枚飲み込むといった感じですね。

ある意味で、吸い込み方式だったんでしょう。良い設定の場合は、最初に2回、吸い込んで2回、ちょっと吸い込んで3回とかね。

…で、電源を切っちゃえば初期化されて最初に戻る。こうなると、またチェリーが出る状態になるんです」

――その当時の設定は6段階ですか?

「それはわかりません。ただ、設定で管理されてたのは間違いないですよ」

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写真は「パチスロ大図鑑2001」(ガイドワークス/刊)。売り切れ御免のムック本につき重版はないが、現在もKindle版などの電子書籍は入手可能である。ちなみに、現存数が少ない書籍版にはプレミアム価格がついている。

――私たちの認識では、当時のアメリカンパチンコにはリール制御がなくて、「出玉の波が作れなかったから人気が出なかった」と、パチスロ大図鑑には書かれてるんですけど…というか、そう書かれている資料を参考に私が執筆したんですけど、そういうわけではなかったということですか?

「むしろ、打ち手の腕の差が出過ぎたから不人気だったんじゃないかな。ボーナスがテンパイして右で狙って揃わなければ、左にチェリーを狙って台を移るだけでいいんだもの。それで、素人さんが捨てたチェリーが出てる台に座ればいい。簡単ですよ。それを繰り返すだけでカネになる。打てる台がなければ、ズルして店員にいくらか握らせて、台の電源を切って貰えばいいんだもの(笑)」

――今と全然ゲーム性が違いますね。

「全然違いますよ。特にそのBBMって台は作りが酷かったんだよね。

ただ、同じリールを使って、東京パイオニアが作った『スーパーセブン』って台は、もう少しまともに出来ていた。ソフトが上手く出来ていたから長持ちしたんです。チェリーとの相関関係もなかったし、企業努力としていろいろやっていた。リールの視認性を悪くしてセブンを見えにくくしたり、時間制限で何秒以内に3つ押さないと揃わないとかね。

目(絵柄)を狙って打ってられないんです。リールの回転を遅くされちゃって。だから、た~ん、たんと合わせてるとタイムオーバーしちゃう。最後に押すときは時間オーバーで絶対に揃わないんですよ。そんな対策もやられてた。

だから、目を狙わない。自分の中で、感覚で目を寄せていくのよ。た~ん、たん、たんって感じで、タイミングで時間を少しずつ詰めて、そうすると近い目がそのうちに現れる。それが攻略法。プロって、やるんだよね。そんな面倒臭い作業を。いろんなイタチごっこが続いたけど、スーパーセブンの方は長持ちしましたね」

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高砂電器の0号機『スーパーセブン』。下パネルに描かれた「Condor」のロゴは、高砂電器のイメージキャラクターであるコンドルのこと。同社のアップライト型マシンには全てこのロゴが使われていた。(写真は「パチスロ大図鑑2001/ガイドワークス刊」より)

――スーパーセブンって高砂電器のイメージですけど…。

「それが違うのよね。東京パイオニア。今のパイオニアとは関係ないと思うよ。

当時、BBMとスーパーセブンがほぼ同時に入り始めて、スーパーセブンの方が攻略しにくい印象だった。同じ絵柄とリール配列だからプロが狙うんだけど、難易度の高さからみんなBBMの方をメインに追いかけていた記憶がある」

――スーパーセブンでリールの回転速度を遅くしたのは店側の対策ですか?

「店側がリクエストしたら、メーカーがやってくれるんです」

――それって、要は無承認変更ですよね。規定って全く無視なんですか?

「全くないよね。そもそも、取り締まる法律すらなかったから(笑)。

BBMにはズラシを入れられた。ボタンを押した瞬間からリールが3周くらい回って止まるように改造された。プロに出されないようにね。だけど、そうすると普通のお客さんも打たなくなるわけよ。つまんなくって。それに、プロだって3~4コマくらいのズレなら狙えるけど、リール3周ぶんもズレたら打つ気をなくすよね」

――つまり、プロの皆さんもそれでBBMから撤退という?

「そもそも、東京パブコという会社自体が、機械を売って逃げちゃうのがミエミエの酷い会社だったからね。まぁ、後に巨額脱税事件を起こす会社だから仕方がない(笑)」

(全4回/その3につづく)

ドラゴン広石

ドラゴン広石

ドラゴン広石(昭和38年12月生まれ)
平成7年に白夜書房「パチンコ必勝ガイド」編集部の門を叩き、パチスロの知識と経験、目押し力を買われて「パチスロ必勝ガイド」のライターに採用された。リアルタイムで「パチスロ0号機」を遊技した経験を持つ、唯一のパチスロライターである。令和4年現在でライター歴は27年。代表作に「枠上人生」、「浮草家計簿」(連載中)、「回胴絶景」(連載中)など。1日の最大勝ち額~プラス41万3千円(クラブロデオT)、1日の最大負け額~マイナス12万9千円(初代・北斗の拳)。

Twitter:@dragon_hiroishi

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