「万枚報告スマスロ」の気になる話題…入れ歯で台取りもアリ？【アニかつ・濱マモルの回胴酔虎伝Vol.26】

　パチスロに新時代が到来した。

　11月21日、SANKYOの『パチスロ革命機ヴァルヴレイヴ』、オリンピアの『Lバキ 強くなりたくば喰らえ!!!』、山佐ネクストの『スマスロリノヘブン』と、スマスロ3タイトルが同時デビュー。アニマルかつみ氏と濱マモル氏による「回胴酔虎伝」の「第26回」は、当サイトのコラムでもお馴染みのドラゴン広石氏を交えて「スマスロ」について語っていただいた。

ノンストップで万枚を超えたってことは…

－今回の座談会は、奇しくもスマスロ導入初日。みなさん、スマスロにはどんな印象をお持ちですか？

濱「スマスロは、広石さんと1回、ショールームでご一緒しましたよね」

広石「えぇ、鏡(『HEY!エリートサラリーマン鏡』)で。全然、違和感はなかったんですよね。そもそも、メーカーさんで打つと変わりはないし」

濱「そうですよね。ショールーム仕様はコインレスですし」

広石「下皿が平たく物置になったくらいですか」

濱「でも、今日はここに来るまで横浜駅のパチンコ屋さんを全部覗いたんですけど、やっぱり5,000枚とか表示されているクレジットには違和感がありましたね」

広石「さっき聞きましたけど、昼で1万5千枚出た台もあったそうですね」

アニ「ヴァルヴレイヴだっけ？」

濱「そうですね。特にヴァルヴレイヴ(『パチスロ革命機ヴァルヴレイヴ』)の破壊力の高さが際立っている印象ですね。でもアレ、有利区間が無制限といっても差枚数2,400枚の上限はあるわけですし、ノンストップで万枚を超えたってことは、どこかで有利区間が切れてるわけですよね？」

アニ「そうなるね」

広石「犬夜叉(『パチスロ犬夜叉』)とかと一緒でしょうね。どこかで切って、そこから高確率の引き戻しゾーンへ移行する。それしか考えられない」

濱「最近、そういう仕様が多いですよね」

アニ「最初の頃は『有利区間の概念が…』ってなんじゃそれって思ってたけど、まぁ上手いこと使うようになったよね」

濱「ホント、そう思います」

アニ「ただ、有利区間ってネーミングには違和感しかないけどね」

広石「じゃあ、どこかに不利区間があるのかって」

アニ「そうなっちゃいますよね。風営法の基本理念としては不公平があってはいけないハズなのに。まぁそれはともかく、メダルを使用してこそパチスロだって意見もありますけど、コロナに関係なく、楽ですよね、メダルレスは。僕はスマスロ、賛成派です。ハードウェア的な部分では」

濱「最初は戸惑う人が多いでしょうね。今日チェックしたお店は、どこも大きな説明書きがスマスロのシマ入り口にありました」

広石「そりゃそうでしょうね。まさにアレですね、3号機の『ミラクル』は、『初めてビッグをかけた方は店員を呼んでください』って注意書きがありました」濱「懐かしい。初の期待値方式マシンですよね」アニ「ビッグ中、目押しをしないと規定の枚数を得られないんだよ。冒険しましたよね、尚球社は」

広石「尚球社ってところがすごいんですよね。今だったらサミーあたりがやりそうなところを」

アニ「いや、違いますよ。大手は、そういう冒険はしません。挑戦するのはいつも関西系のメーカーだったんですよ、ネットとか。で、大手はブラッシュアップしたものを出してくるんです」

ざわつくよ。鉄火場を知る人たちが『ウルマ？？？』ってなるよ。

広石「それにしても、リノ(『スマスロリノヘブン』)は、なんでリノって名前で出したんだろう」

濱「中身はリノタイプじゃなくて、『沖ドキ!』みたいなゲーム性ですもんね」

広石「リノって名前で出したから、変に誤解する人が出てくるんですよ」

濱「『沖なんとか』みたいな名前で出せばよかったのに。昔、山佐も沖スロを出してましたよね？」

アニ「あー、あったあった。『ティーダ』とか『ウルマ』とか」

濱「そういう名前で出せば、もっと注目されたような気がするんですけど………ダメですかね？」

アニ「休眠層を戻すにはいいかもね。トマトに拒否反応を起こす人も一定数、いるから」

濱「ですよね。スマスロ第1弾がウルマだったらアツいですよ」

アニ「ざわつくよ。もう、50歳前後の鉄火場を知る人たちが『ウルマ？？？』ってなるよ。ざわつくよ、ホントに」濱「それだったらアタシも今日、この座談会の予定を入れないで、昼から新台抽選を受けていたと思います」

アニ「わはははは。でも、ウルマを知ってる人はどれくらいいるのかな。山佐が沖スロで一定のファン層を持っていただなんて、知らない人の方が多いだろうね」

広石「沖スロといったら、やっぱりパイオニアとかね」

アニ「本土における沖スロですよね」

入れ歯で台取りをしてる人を目撃？

－ところで、既にTwitterでは『スマスロ』や『ヴァルヴレイヴ』がトレンド入りしていましたが、同時に台確保のやり方についても話題になっていました。

濱「たしかに、コインを少し置いておくってことができないですもんね」

広石「やっぱり、あの下皿になにか置くしかないでしょ」

濱「なにかって言っても、ふらりとパチ屋に行く時って、そんなに荷物がないじゃないですか。スマホを置くのも危険だし」

アニ「喫煙者は置けるもの、あるよね」

広石「非喫煙者でしたら………ハンカチとか？」

アニ「これ、テーマとして面白いね。『スマスロ時代、台取りにはなにがいいか？』」

広石「台取りといえば昔、千住のお店で、入れ歯で台取りをしてるおじいちゃんがいましたよ」

濱「ええっ!?　代用品が見付からないほど焦ってたんですかね」

広石「で、そのおじいちゃん、後で洗面所に行って入れ歯を洗ってました」

アニ「わはははは。まぁ今はでも、ちゃんとしたお店は台確保のカードがあるでしょ」

広石「トイレ休憩に行く場合も、休憩カードがありますしね」

濱「なるほど。たしかにそうですよね。でも今日、いろいろと覗いたお店の中で、スマスロなのにドル箱を台上に置いてあるお店があったんですよ」アニ「ほぉ」

濱「コインレスなんだし、ドル箱なんていらないだろって思うじゃないですか。でも、よく見たら『離席の際は、これで台確保をお願いします』って書いてありました」

広石「それはなんか、考えてますね」

アニ「いや、考えてないかもしれませんよ。ポップを作るお金が無くて、あるものしか使えないくらいに切羽詰まったお店かも」

広石「困窮してるわけですか。でも、これから先、どんどん困るところが出てくると思いますよ。たとえばメダルを作ってるメーカーさんとか、パチンコ玉を作ってるメーカーさんとか」

アニ「産業構造的には、そうなりますよね。パチンコ業界的には人手不足が叫ばれてますし、スマート遊技機はそういう意味で効果的なんでしょうけど、パチンコ業界はサービス業じゃないですか。サービスをするキャストがいないっていうのは寂しいですよね」

広石「時間消費型の産業っていうのは、これから先、全部そういう風になっていくんでしょうね」

アニ「ならざるを得ないですよね。やっぱり人件費が経営をひっ迫しているのは、どの業界も同じですから。ロボットに取って代わられるのはしょうがないですよ」

広石「私がよく行くお店では、ルンバみたいなロボットが『通りまーす。通りまーす』って言いながら掃除してますよ。おそうじおばちゃんの代わりに」

濱「えー。じゃあ、いつかコーヒーレディもいなくなっちゃうんですかね」

広石「コーヒーレディ、今もいますか？ 見なくなりましたよね」

アニ「いるところにはいますけどねぇ。総じて愛想がよくないですよね」

濱「むしろ、それがいいんですよ。クールな感じで。まぁそもそもコーヒーが好きじゃないんで、買いませんけど。目の保養として、アタシ的には必要です」

広石「そのうち、コラムもAIが書いちゃったりするんですかねぇ」

アニ「いやいや。それはどうなんでしょうかね」

広石「ただもう、血の通っている人間が介在できる部分っていうのは、どんどんなくなってますから」

アニ「パチンコもそもそも、こんな時代に朝から並んで…っていうのが時代にそぐわないのかもしれませんね」

結局、パチスロは面白いですからね

広石「でも、スマスロに関しては、古い人間ではあるんですけど、否定はしません。ここにいる時点でドロップアウトはしてないわけだから。付いて行けない人はみんな、この業界をヤメてってます。

スロプロなんてもう、途中でドロップアウトした知り合いはいっぱいいますよ。3号機でヤメてく、4号機でヤメてく、5号機でヤメてく。今、残ってる人はみんな順応してる人だから、これから先もパチスロがある限りは打つと思うんですよ」

濱「なんだかんだ言っても結局、パチスロは面白いですからね」

アニ「そうだよ」

広石「リールが回って出目が止まって、デジタルだろうがメダルだろうが、いっぱい出たら楽しいんですよ」

濱「間違いないです。でも、リールが液晶になっちゃったら面白くないような気がします」
広石「そうなったら、考えます。やっぱり、リールはアナログじゃないと」
〇〇〇

　どうやら、3人はスマスロに肯定的な様子。次回は2022年のパチスロについて振り返っていただこう。