「スマスロ」「6.5号機」勢がトップ5を独占！ 一方でノーマルタイプの人気ぶりも浮き彫りに【シーズリサーチ「2022年最優良機種ランキング」】

　業界のマーケティングリサーチを行うシーズリサーチはこのほど、昨年に発売されたパチンコ・パチスロ機を稼働、売上、粗利など各種データをポイント化した、同社の「2022年最優良機種ランキング」を発表した。

　これによると、2022年におけるパチンコ機のタイプ別シェアは「ハイミドルタイプ」が28％、「ミドルタイプ」が6％、「ライトミドル」が20％、「甘デジタイプ」が35％、「その他」が11％。甘デジタイプとハイミドルタイプが2021年より若干減少するも、シェアに大きな変化はなかったそうだ。

激戦を制したパチンコは…

　パチンコ機の総合ランキングは、1位が約3,000個の出玉獲得後に継続率約77％のRUSHが始まる大都技研の『P Re：ゼロから始める異世界生活 鬼がかりver.』。2位がST突入率約70％、継続率約81％のシンプルなV-STタイプ、ビスティの『Pパチンコ 新世紀エヴァンゲリオン ～未来への咆哮～』、3位が大当り後は例外なく継続率約93％のRUSHへ突入する役物機、豊丸の『P yes!高須クリニック 超整形BLACK ver.』となった。

　以下は4位がサミーの『P七つの大罪2 GFPA』、5位がサミーの『P真・北斗無双 第3章 ジャギの逆襲 GEE』、6位が京楽産業.の『Pぱちんこ キン肉マン3 キン肉星王位争奪編 火事場ゴールド』、7位が平和の『Pルパン三世 2000カラットの涙 H1AZ2』、8位が京楽産業.の『Pぱちんこ キン肉マン3 キン肉星王位争奪編 友情シルバー』、9位がニューギンの『Pワンパンマン L3-MX』、10位が藤商事の『Pとある科学の超電磁砲 FSB』と続いた。

　この結果を受け、同社はベストテンに輝いた機種の多くが「3,000個＋α」の出玉性能を装備している点に着目。この出玉性能は「年間を通じてのトレンド機能」とし、「そのような流行を押さえた上で、優れたゲーム性をも実現した機種」が高い評価を得たと分析した。

　一方、2021年のランキングでは「1,500個×81％」タイプが結果を残したことから、昨今のパチンコ市場は「流行が簡単に変わりやすい」とも。機種選定時にはヒット機種の後継機であっても「前作の性能や過去の流行」に惑わされず、「台の出来栄えを見極めることが重要」とした。

　パチスロ機のタイプ別シェアは「ATタイプ」が73％、「A＋ARTタイプ」が2％、「RTタイプ」が1％、「ノーマルタイプ」が24％。発売された機種の大半がATタイプだった。

パチスロ部門トップは、6.5号機フィーバーの立役者

　パチスロ機の総合ランキングは、1位がAT中にボーナスを引く度、連チャン数が1つずつ増加するスパイキーの6.5号機『パチスロ 犬夜叉』。2位が「ツラヌキSPEC」を採用したSTタイプのAT機、サミーの6.5号機『パチスロ 甲鉄城のカバネリ』、3位が初代のゲーム性を継承しつつも通常時やAT中に新要素を加えたエンターライズの6.5号機『パチスロ 新鬼武者2』となった。

　以下は4位がSANKYOのスマスロ『Lパチスロ 革命機ヴァルヴレイヴ』、5位がSANKYOの6.5号機『パチスロ アクエリオン ALL STARS』、6位がサミーの6.2号機『パチスロ この素晴らしい世界に祝福を！』、7位がメーシーの6.1号機『SLOTマッピー』、8位がアデリオンの6.5号機『パチスロ バイオハザード RE:2』、9位がパオン・ディーピーの6.2号機『押忍！番長ZERO』、10位が北電子の6.2号機『ハッピージャグラーVⅢ』と続いた。

全てのファンが「出玉性能だけを求めているわけではない」

　このランキングについて、同社は「6号機だけの時代」を迎えたことに加えて、「6.2号機、6.5号機と出玉性能が飛躍的に向上した」ことも追い風になり、2021年と比べて「平均評価ポイントが大幅にアップした」と説明。中でも注目は「上位5機種がスマスロを含めた6.5号機で埋め尽くされた」点で、強化された出玉性能は「過去の6号機を大幅に上回る魅力と捉えられた可能性が高い」とした。

　対して、技術介入機の『SLOTマッピー』やノーマルタイプの『ハッピージャグラーVⅢ』もランクイン。これに関しては全てのファンが「出玉性能だけを求めているわけではない」とし、6.5号機での内規緩和でAT機が最も性能面で向上することは間違いないものの、そちらへ力を注ぐばかりで「機種のバランス」が損なわれた場合は「ファンを減少させる可能性がある」ことから、「客層も考慮した機種選定が重要」とまとめた。