パチンコは大出玉時代へ突入… 現在のトレンド「4500発」を生み出すシステムとは？

　大出玉時代の真っ只中にいるパチンコ。かつて誰もが羨む大量の出玉を1回のチャンスでモノにしようとすれば「一発台」や「権利モノ」といった特定の機種に頼らねばならなかったが、今やデジパチをただ打っているだけで何千発という玉を獲得することができるのである。

　最大ラウンドを16から10に減らされたことで出玉性能を疑問視されていたP機だが、三千世界ならぬ3000発出玉獲得できるマシンが2021年の終わり頃に登場したかと思えば、翌年には3000発大当りが当たり前のように搭載された。

　そして、現在では4500発の出玉が確約される大当りが誕生するまでになり、これまでのデジパチではあり得ないような瞬発性や爆発力を享受できるのである。

4500発大当りを可能にしたロジックとは？

　ところで、このように倍々で出玉のボリューム感が増幅されてきたパチンコ機だが、どのようにして4500発出玉を可能にしているのだろうか。3000発なら次回ループを駆使して作り出すというロジックがなんとなく想像できると思うが、4500発、つまり1500発×3回のセットをどうやって実現するのか？　よく考えれば不思議ではないだろうか。

　1番簡単な解決方法はリミットだ。大当り3回リミットのシステムを利用すれば、オール1500発の台ならすぐに実行できる。この考え方を採用しているのがサミーの『P TIGER & BUNNY ～完全無欠WILDスペック～』になる。

　初当りの55％で3回セットの当りを獲得でき、リミット到達後は残保留2個の抽選が受けられる「RUSH突入チャレンジ」に移行する流れだ。

　あるいは、保留で大当りが当選している場合もわかりやすい。たとえば、当該保留大当り＋残保留1個目大当り＋残保留2個目大当りなど、特図2の抽選結果を一気に見せる『P真・一騎当千』（Daiichi）のようなパターンがある。

　また、当該大当り＋残保留で次回ループ時短を引いているというケースも存在するだろう。西陣の『PモンキーターンVI超抜』における「究極Vフラグ」がこれにあたる。

　ただ、いずれの場合も4500発以上を獲得できる可能性もある。では「4500発」を謳うニューギンの『P真・花の慶次3-黄金一閃-』やSANKYOの『P大開王』はどうやってきっちり4500発でまとめているのか。

『ぱちんこ乃木坂46』の「レジェンドVストック」と同類のシステム

　これは電サポの状態をコントロールすることで大当りを3回保証する動きになる。まず、電サポ中の大当りでは次回濃厚となる時短回数が付与され、電サポなしでの大当りは少ない規定回数の時短となることを設定。

　最初の大当りは振り分けで次回大当り濃厚となる時短回数に振り分けられ、さらに電サポ終了に関する条件なしとする。こうすることで2回目の大当りは電サポ状態で獲得されるので次回ループの時短となり、3回目の大当りも約束される。

　ただ、2回目の大当りでは小当りした時点で電サポが終了する条件を与えることで3回目の大当りは電サポなし状態での大当りとなり、『慶次』なら10回転、『大開王』なら70回転という通常のRUSHの状態に移行するようになっているのだろうと推測できるのだ。

　これは『ぱちんこ乃木坂46』の「レジェンドVストック」と同類のシステムで、『慶次』や『大開王』は右打ち中ならすべての大当りで1500発なので必ず3000発。それとスタートの1500発、合わせて4500発を計上できるということになる。

　このような仕組みによって「4500発」という恐るべき出玉感のスペックマシンを実現することができたのだが、この調子でいくといずれ6000発スタート、7500発スタートのRUSHマシンが登場しても不思議ではない。