パチスロ「小役完全奪取」で機械割は「設定1でも100%超」!? ~2号機名機伝説「ビッグバン」編~【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.31】


 パチスロ創世記の0号機時代から盟友・山佐とタッグを組み、数々の名作を世に送り出してきた日活興業。

 自分が生まれて初めてホールで打ったマシン『パルサーXX-Ⅱ』も、山佐が開発・製造し日活興業からリリースされたマシンだったわけだが、2号機に移行してほどなく提携関係を解消、独自路線を歩み出すこととなった。

 その第1弾となるのが、1989年にリリースされた2-2号機『ビッグバン』である。

 機種名のとおり、下パネルは宇宙誕生の際の大爆発をモチーフにしたデザインとなっており見る者に強烈なインパクトを与えてくれる。

 が、リールに目を向けると、そこにあるのはマスカットやピーチといった、当時のパチスロ機ではあまり使われることのなかった、色鮮やかなフルーツ絵柄が。

 当時の文献によると、日活興業の本社も山佐と同じく岡山にあり、同県の名産であるマスカットやピーチを採用したとのこと。

 仕様は、例によって2号機定番のフルーツ(小役の集中役)を搭載するAタイプ機。フルーツは10枚役が45ゲーム間高確率で揃いまくり、REG2回分のメダルが獲得できる。

 山佐との提携を解消した結果、ハードウェアも完全リニューアル。『ペガサスラビット』などパル工業のマシンと同様のものを使用しているのだが、かといってパル工業と提携を結んでいたわけではなく、中身は完全に別物だ。

 パチスロのゲーム性を決定づける大きな要素となっていた出目。それを生み出すリール制御は、山佐との提携時代に培ったテーブル方式を採用。

 しかしながら、従来のそれと比べるとかなりシンプルな作りとなっており、リーチ目も多彩ではあるが決して複雑ではなかった。

 個人的には、ピンクのピーチが絡むパターンが、「美味しそう」で好きだった。

 デビュー当初は、「777が揃った時に、『バーン!!』と強烈な爆発音が鳴り響く」ということくらいしか特徴が感じられなかった本作だが、しばらく経って攻略的要素が発覚して一気に注目を集めることとなる。

 内部的に本作は、通常時の小役還元率が非常に高く設定されているのだが、左リールを最初に止める押し順でテキトーにプレイしていると、リール制御のトラップによりフラグが成立した小役を取りこぼしてしまう仕組みとなっていた。

 ところが、である。逆押しでしかるべき箇所を狙うことで、フラグ成立小役を完全奪取できることがわかったのである。

 当時は、『トロピカーナ7X』や『ファイアーバード7U』といったユニバーサル系の技術介入性の高い1.5号機が、腕自慢のプロたちの食い扶持となっていた。

 が、それらのマシンもいよいよ末期を迎えつつあった頃合い。『ビッグバン』のシマは、新たな食い扶持を求めるプロたちに占領されるのであった。

 逆押しで小役を完全奪取すれば設定1でも機械割は100%超。まぁ、当時は7枚交換が主流だったので設定1だとなかなかの苦戦を強いられたのだが、それでも美味しいことには違いなかった。

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