【平和羽根モノの軌跡―その1】パチンコの歴史を開拓した革命機! 羽根モノの元祖「ゼロタイガー」
惜しまれつつも廃業した西陣、一部上場企業へと成長したSANKYOと、当サイトで好評掲載中の「羽根モノの軌跡」。さらに、その羽根モノの歴史を切り拓いたメーカー・平和についても紹介していこうと思う。
羽根モノの仕組みを初めて搭載した革命的マシン
左右に大きく開閉する羽根が玉を拾い、その玉がVゾーンに入ればラウンド継続。今では当たり前である羽根モノの仕組みを初めて搭載した革命的マシン『ゼロタイガー』がデビューしたのは、インベーダーゲームの襲来によって一時期は低迷したパチンコ業界が、『フィーバー』(三共、現SANKYO)の登場で大いに沸いた1980年の翌年、1981年のことだった。
その『ゼロタイガー』は、それ以前にあった電役機『ゼロ戦』とほぼ同一の飛行機役物を盤面中央に装備し、羽根に拾われた玉がVゾーンに入れば大当り。大当り中のカウントに上限はなく、羽根が18回開閉する間に、再び玉がVゾーンに入れば最高8ラウンドまで続く。
この斬新なシステムは大きな話題を呼び、販売台数約25万台の大ヒットを記録。羽根モノというジャンルを創出した、名機中の名機と言えた。
ちなみに、当時はどこのホールにも『ゼロタイガー』があったことから、差別化を図るという意味も込めて「TIGERセル」「ラッキーハンターセル」「赤虎セル」「アポロセル」など様々なセルが出回った。メジャーなものだけでも9種類とされており、最終的に何種類あったかは不明だ。
『ゼロタイガー』の流れを汲む『ビッグタイガー』も登場
1982年には『ラドン8』『タイガーⅢ』などが登場。『ラドン8』は高めのVゾーン入賞率、『タイガーⅢ』は役物中央のレールに乗った玉が、奥にあるVゾーンに入れば大当りへと繋がる。
極彩色の鳳凰が羽根を広げる『パラダイス』などを製造した1984年は、『ゼロタイガー』の流れを汲む『ビッグタイガー』も発売。基本的なゲーム性は『ゼロタイガー』と同様で、最大の特徴は大当り中に飛行機役物が上下に昇降する点にある。
これにより、大当り中は通常時と異なる玉の動きを演出。多くのファンを魅了し、こちらも複数のセルが登場するなどロングヒットした。
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