パチンコ店「完全分煙化」に思うこと……【濱マモルの のほほんコラムVol.33~喫煙の臭い~】


 仕事を兼ねた食事会で、鉄板焼きをご馳走になった。都内のオシャレなお店で、その雰囲気に違わずどれも美味。牡蠣、ステーキ、お好み焼きなどをアテに飲み散らかして、帰宅後はご機嫌のまますぐさま風呂に入った。

 鉄板焼きと匂いはセットだ。それだけで飲み直せてしまうほど強力な鉄板焼きの香りは、ボディソープとシャンプーでリセット。さっぱりしたところで結局「まぁ飲み直すか」と缶チューハイのプルトップを開けると、ほんのりと鉄板焼きの香りがした。体は隅々までゴシゴシしたし、薄いが長い髪もしっかりと洗った。

 一体、香りのもとはどこなのか。全身をチェックしたところ、何のことはない、無造作に伸びた髭を洗い忘れただけだったのだが、そういえば先日も同じようなことがあった。

「おとーちゃん、臭いよ」

 夜、麦焼酎のロックをダラダラと飲みながらTVを見ていると、横で娘が話しかけてきた。確かにその日は朝から『ハナハナ鳳凰』を打った。『エウレカ3』も少しばかり触ったし、体のあちこちには「一服していた方々の臭い」が付着しているわけだから、帰宅と同時に入浴。

 何なら子供たちと一緒に入ったわけだし、その事実は把握しているハズなのに娘が顔をしかめているのである。

 過去は愛煙家だった。かれこれ20年以上吸い続け、第一子となる息子が生まれた際も喫煙をヤメるという選択肢はなかったものの、風邪で喉を激しく傷めたことをきっかけに疎遠。

 嫁さんも非喫煙者だけに、我が家でアノ臭いがすること自体がおかしいわけである。その原因は何なのか。悩みながらもふとスマホを手に取ると、何とスマホケースが「アノ臭い」を放ちまくっていたのであった。

 ポケットに入れていると邪魔だし、スマホは台の横に置くスタイルだ。アタシが足繁く通うホールは分煙ボードがあり、ありがたいことにそこまで煙にまみれることはないが、それでも臭いを吸収していたということにはただただ驚くばかり。原因を娘に説明してスマホを近付けたら、全力で放り投げられてしまった次第だ。

 4月からパチンコ店の完全分煙化が始まる。元喫煙者だけにビッグを引き当てた際や連チャンした際に吸った時の美味しさはよく分かるし、クソハマリした際における気持ちの和らぎに効果的であることも知っている。

 よって、愛煙家の方々の悲しみはとても理解できるが、これから娘に「臭い」と鼻をつままれなくなるのかと考えれば、それはそれで喜ばしきことなのかもしれない。

(文=濱マモル)


 


 

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