パチンコ豊富な「物理抽選」チャンスに歓喜!?「高スタート設計」を実現した注目の役物機!

 前作『CRトキオスペシャル』から約3年、真正羽根物タイプとしてはP機初となる『トキオ』シリーズは、ベーシックな「ハカマタイプ」とシリーズ初となる「ヘソタイプ」で登場した。前回は「ハカマタイプ」を紹介したが、今回は『Pニュートキオ ヘソタイプ』に迫る。

 この2タイプは羽根開放を促す入賞口の位置や形状以外に違いはほとんど存在しない。したがって、そこがこの2タイプを決定的に分かつポイントとなるのだが、わかりやすい単純な部分のほかに、機能性にも相違点が存在する。

 それは羽根の開放秒数が「ハカマタイプ」より短く設定されていることである。その分、スタート回数を上げられる余地が存在。つまりは「ヘソタイプ」のようがよく鳴く傾向にあるのである。まあ、これは理論上そうできるというだけであって、この点はホールの運用に左右される。

 実際、私が最初に実戦したホールでは「ハカマタイプ」と変わりない鳴きっぷりの印象で、有意に違いを体感できるものとはならなかった。逆にいえば、「ヘソタイプ」こそ店のやる気が明確にわかるのかもしれない。

 そして、よりはっきりわかる大きな差異は保留機能が搭載されていること。「ハカマタイプ」だとチャッカー入賞して羽根が開放し、玉が役物に滞留している間、さらにスタートチャッカーに入賞してもノーカウント扱いになるが、「ヘソタイプ」では連続入賞した際は1個にかぎり入賞をメモリーしてくれるのである。

 したがって連続入賞のチャンスが発生する。このとき、「ハカマタイプ」の感覚で玉が役物入賞したらしばらく打ち出しを止めていると保留機能が発生した際にせっかくのチャンスを空振りしてしまうこともあるので注意が必要となる。

 もちろん、保留による開閉タイミングは多様なパターンが用意されているので、安易に開放を狙えるものではない。したがって、打ち出し再開を早めに行う必然性から多少の玉の損失は免れないが、大当りに係る最初のハードルをクリアするチャンスを逃すほうが愚行となるので、早めのタイミングで打ち出した方が得策であろう。

 ちなみに、両タイプに共通する新たな取り組みとして、天釘周りをプラスチック部品で代用した「天釘プラスチックシステム」、通称「Templa(天プラ)」が採用されている。これは羽根物においてもっとも経年劣化の影響を受ける天釘周辺を強化プラスチックにすることで長期稼働に対応する意図で用いられたものだが、これがすこぶる評判が悪い。

 この天プラによってブッコミの状況が悪くなった印象で、通常の釘とは違う玉の軌道を発生させ、寄りに大きな影響を与えている。むしろ、天プラを避けるようにチョロ打ちするほうが役物方向に寄っていくようなこともある。

 とはいえ、この天プラにも個体差が発生するようなことになれば、それはそれで新たな楽しみが生まれ、遊び方に幅が出るのでウエルカムではある。

 さて「ハカマタイプ」と「ヘソタイプ」、優劣や良し悪しは個人の感覚や感情に譲るが、同じ役物でもちょっとした変化を楽しめる分、非常に興味深い試みである。

 現状では圧倒的に「ハカマタイプ」が市場に選ばれているが、このご時世に羽根物を導入しようという心意気のあるホールばかりであろう、2タイプ並列で設置してほしいものである。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

 

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