パチンコ「ヘソ賞球7個」など多彩なスペックでファンを魅了…原作を彷彿させる演出も秀逸だった大物タイアップ機!!

　現在では性に対する様々な理解が深まってきている印象だが、私の世代ではじめてセクシャルマイノリティ的内容に触れる機会となったのが「噂の刑事トミーとマツ」と「らんま1/2」である。男女の性の交錯をメタファーとして物語に組み込んでいる。

　その「らんま1/2」はパチンコ化され人気を博した。すでに『うる星やつら』や『めぞん一刻』といった作品がパチンコ・パチスロで受け入れていた土壌があっただけに、登場時は注目されたものである。

　本機は玄馬、八宝斎、シャンプー、あかねといった主要キャラが大活躍するアニメそのままのデジタルアクションを搭載。原作ファンも納得の見ごたえたっぷりとなっている。

　そのなかでも特に注目なのが大当りのラウンド継続を懸けたレースが展開する「アスレチックタイム」である。障害をクリアするほどラウンド数がアップするようになっており、V-コントローラーを使用したゲーム感覚の参加型演出も面白い。

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　アスレチックには難易度の異なる5つのパターンが存在したが、途中でパンダの役物が出現すれば復活アクションや最大ラウンド（15ラウンド）濃厚など激アツ展開もあった。ラウンド終了後に「ペアレース」に突入すれば確変、「シングルレース」だと確変or時短となる。

　このパンダ役物は通常時においても重要な役割を担い、出現すれば潜伏or小当りの「呪泉郷モード」に移行するのである。このモードは長く継続するほど確変のチャンスとなり、31回転以上続けば潜確濃厚。10回転区切りで発生する継続演出がアツい。

　ゲーム性は次回ループ確変を搭載した時短付きの王道スペックで、3種類のタイプを用意。メインスペックとなる大当り確率1/358.1で確変継続率73％の『天』、大当り確率が1/159.8で確変継続率が65％となる『魂』、そして、大当り確率1/152.8、確変継続率55％の『魂7』。

　この『魂』シリーズは「遊べてアツイ!!　デジ魂」というコンセプトで開発された『CRフィーバーキングブレイド』を出発点に、ライトミドルの魅力を追求したもの。

　特に『魂7』はヘソ賞球を7個戻しにすることで玉持ちを大幅に向上させ、大当り確率の数値以上に遊びやすい仕様となっている。『マクロスフロンティア』や『宇宙戦艦ヤマト』『倖田來未III』といった機種でも採用されたのである。

　このように『CRフィーバーらんま1/2 温泉アスレチック編』は、格闘技をベースに学園モノの群像劇やラブコメ要素など、バラエティ豊かな作品の特徴をゲーム性に落とし込んだ機種となっている。

（文=大森町男）

<著者プロフィール>

　羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。