あの『吉宗』が敵役!? 名物メーカーがリリースした「悪が主役」の異色作!

豊丸産業公式HPより

 時代劇でもヒーロー戦隊モノでも、共通しているのは「勧善懲悪」です。でもその逆もあるのですが、見覚えありますか? 今回は、そんな「悪が主役」のパチンコ機を紹介いたします。

 話は2011年までさかのぼります。この年を代表する機種は、『CRびっくりぱちんこ銭形平次withチームZ』(京楽産業.)でした。そんな大ヒットマシンの陰で、あの世界を代表するメーカー「豊丸産業」からデジパチ『CR悪代官』シリーズが発表されました。

敵役として水戸黄門の他に八代将軍も登場

 この『悪代官』ですが、元々は2002年にプレイステーション2のゲームソフトです。悪代官である「腹黒主水之助助兵衛(はらぐろもんどのすけすけべえ)」が、遠山の金さんや水戸黄門などの正義の味方を倒していくゲームです。このパチンコ機では、敵役として水戸黄門の他に八代将軍・徳川吉宗も登場していました。

 ゲーム性ですが、大変メチャクチャに仕上がっていました。特に「最終決戦リーチ」では、豊丸産業の機種『CRローズテイル』からフューチャーした【のばらロボ】が登場します。悪代官はこの【のばらロボ】に搭乗し、巨大化した正義の味方と対決するのです。

 正義の味方の描き方ですが、水戸黄門は問題ないのです。八代将軍においては、言葉では言い表せないくらいに良い意味で酷く描かれているのです。なので、リーチ中は笑いが止まらなかったのですね。確か八代将軍は、鼻水で攻撃していたと思います(笑)。

 時代劇をベースにしていますので、ちょっとしたお色気のシーンも取り込んでいました。過去の豊丸産業の機種でも取り入れている「コスプレチャンス」や、町娘の帯をくるくる回す「帯回しリーチ」、くの一をくすぐって悶絶させる「くの一取り調べリーチ」などがありました。

時代劇やドラマで欠かせない役者さんも登場していた

 この『悪代官』では、主なキャラクターとして悪徳商人、忍者、町娘、くの一の他に用心棒の先生がいます。その用心棒の先生役ですが、時代劇やドラマで欠かせない役者さんが担当していました。

 その役者さんは故・福本清三さんで、時代劇斬られ役5万回の名脇役として有名です。京都太秦映画村でも個人名を冠にしたショーがあるほどです。『悪代官』の予告やリーチで、上手く福本さんを引き立てる場面もあります。「先生斬られ予告」の文言に、『斬られ 斬られて五十年 福本清三 生涯一 大部屋俳優也』と表現されていました。
 
 ちなみに、その福本さんですが、この他にもさまざまなパチンコ機に出演されており、私が知る限りでは『悪代官』の他に、『CR暴れん坊将軍シリーズ』(藤商事)、『ぱちんこCR逃亡者おりんシリーズ』(サミー)で確認できています。ただし、寡黙な侍の役で大抜擢された映画「ラストサムライ」、そのタイアップ機である『CRラストサムライ』(大一)に関しては不明です。

 同メーカーらしい完成度で、私のようなマニアを唸らせた『CR悪代官』。本機のような、クスッと笑えて当たりが続くマシンが今後も登場してくれることを期待したいです。

(文=四本コーヒー店.)
<筆者プロフィール>
 パチンコ好きが高じて異業種から転職し、長年パチンコ店の一般正社員としてホール現場を見てきた。単にパチンコを打つだけでなく、新規グランドオープンなどの市場調査やレトロ台探訪、のめり込み防止のための依存症考察など様々な遊技関連を日夜追っかけている変態パチンカー。そのため、大御所ライターや遊技機メーカーや周辺機器の幹部、他ホール法人の幹部などとの交流がある。ちなみに「四本」の読み仮名は(よんほん)ではなく(よつもと)である。


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