【パチスロレトロ台】一撃必殺の集中役で大量出玉を創出… 平成初期を彩った珠玉の名機

 今回のレトロスロットは、ゲームセンター『広島ホール』で遊技したメーシー販売の『コンチネンタルⅢ』です。

 本機は、瑞穂製作所の3号機『コンチネンタルⅠ』(1990年)と同時リリースされたマシン。そんな往年の名機たちが並ぶ姿には感慨深いものがあります。当時のパチスロコーナーは1店舗あたり1~ 4機種程度が当り前なだけに、このコンビが並び立つ雄姿はレトロスロゲーセンならではの光景でしょう。

 BIGとREGボーナスのみのAタイプだったコンチⅠとは違い、こちらは『セブンラッシュ』というシングルボーナスによる集中役を搭載した『A-Cタイプ』。

 『A-Cタイプ』といえば、一足先にデビューしていたニイガタ電子(当時サミーと提携)の2号機『アラジン』が大ヒット。いまでこそ提携関係にあるユニバーサルとサミーですが、当時から長きにわたり熾烈なシェア争いを繰り広げていました。

 その『アラジン』を撃墜すべく投入された『コンチⅢ』のスペックは以下の通り。

■BIG、REG共に全設定共通で約1/409.6
■集中役(設定1~6):1/3682.2~ 1/676.3
■出玉率(同):91.9%~ 124.8%

突入率の高さが本機の強み

 集中役はREGではパンクせず、BIG成立か1/299のパンク抽選に当るまで継続。アラジンと比較した場合、集中役の突入率こそ『コンチⅢ』にアドバンテージがありますが、『アラジン』のパンク確率は1/753と、一撃性には『アラジン』に分がありました。

 しかし、両機種ともに現実的に使われることが少なかったと思われる設定6を除けば、『コンチⅢ』のラッシュ突入率は破格。『アラジン』の2倍近いラッシュ突入率は実に魅力的だったといえます。

 ちなみに1Gあたりの純増枚数は約3.5枚程度。5号機AT機の高純増タイプより若干高いくらいで、4号機時代に台頭する爆裂AT機(純増10枚程度)には遠く及ばなかったのですね。

 とはいえ、時速2000枚程度の出玉獲得は十分に射程圏で、当時としてはトップクラスの破壊力がありました。当然1000G、2000Gと続いていけば大量獲得は必至。ラッシュ中にハマればハマるほど出玉は伸びていき、時には万枚を吐き出すことも。

 しかし当時はコンチⅠや山佐『ビッグパルサー』、オリンピア『バニーガール』等々、Aタイプを中心に遊んでいた私。

 たまに『アラジン』や『コンチⅢ』を打つこともありましたが、一撃で手にしたメダルはせいぜい1500枚程度で2箱以上出した記憶が全くないのですね。今回はその過去を払拭すべく2時間ほどブン回して来ましたが、BIG1回、REG1回という悲しい結末に。

 無念のセブンラッシュ突入なしという結果に終わってしい、設定6なのに「何故ぇぇぇ!」と言いたいところですが、6でも1/676.3ですからね。十分に想定できたことではありましたが、それでもラッシュを味わいたかったのが本音です。

 コンチⅠと同様に、スペック・ゲーム性、そしてデザインまで洗練されまくりのコンチⅢ。筐体カラーも2色あり、広島ホールに設置されているのは緑パネルですが、個人的には赤7や黄色7との調和が美しい赤パネルが好みです。

 パターン(リーチ目)はBIG絵柄である赤7と、シングル絵柄である箱型黄7の一直線並びが基本。このパターンでBIGもREGも揃わなければ待望のセブンラッシュが濃厚となるわけですが、パターンが出た後は「ボーナスは揃うな!」と願いながらリールを止めたものです。

 長い時を経て再会した『コンチⅠ』と『コンチⅢ』。両機種ともにその真価を発揮することはありませんでしたが、次こそはその連チャンとラッシュの威力を存分に発揮して頂き、真の実力を見ることができればと思います。

電撃しらっち

業界歴30年。遊技機販売業など様々な業種を経験し、現在はライターとしての活動にも力を入れている。レトロパチンコ・パチスロの実戦記事や業界関係者への取材記事、羽根モノや一発台を特集するなどオールドファンにも響く内容も積極的に作成している。

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