「スーパーリーチへの発展」で驚きと楽しさを教えてくれたパチンコ名作!

 ここ最近の記事では、平成初期のパチンコ機について述べさせてもらっています。私が打ち始めたいわゆる「連チャン現金機」から始まって「ノーマル現金機」に移り変わり、「時短付現金機」に至る辺りが中心かもしれません。

 特に今回は、「ノーマル現金機」と「時短付現金機」の間に登場した新たな機能搭載の現金機の1機種を紹介します。

 各メーカーも様々な知恵を絞って、どうしたら過去の連チャン機のように上手く再現できるかを探っている状況でした。先日紹介した初めての時短機能を搭載した『エキサイトレディ2』(ニューギン)のように、大当り終了後の時短50回での引き戻しで連チャンを再現した機種もあったのです。

パチンコ名機『麻雀物語』の後継機!

 CR機とゲーム性などの射幸性が異なっていた現金機ですが、ここでようやく「確変機能搭載現金機」が少しずつ登場してきました。1996年発表の『レモン牌』(平和)です。「牌」という文字から「麻雀牌」の流れで、同社の往年の連チャン機『麻雀物語』の後継機だったのです。

 大当り確率は245.5分の1で、1回の大当りの出玉は約2,300発でした。「確変機能搭載」と記載しましたが、大当り確率が確変するのではなくて電チューのミニデジタルの確率がアップするのです。

機種名『レモン牌』の通りにレモン色の絵柄で大当りすれば、突入率4分の1で次回大当りまで確変に突入します。電チューのミニデジタルの確率は11分の1でしたが、確変に突入すると10倍にアップされ、1.1分の1となります。

 同機の特徴的だったのは、スーパーリーチに入る際に画面左上から「リーチ棒」の役モノが飛び出すアイデアを盛り込んでいました。このように役モノで演出するゲーム性も意外と初めての試みだったかもしれません。

 リーチは大まかに5つに分かれます。ほぼ大当りが期待できない「ノーマルリーチ」の他に、捨て牌に悩んで当り牌を掴む「迷い捨てリーチ」、1牌ずつツモっていく「カウントダウンリーチ」、リーチ対決となる「ツモ切りリーチ」、そして、いきなり当りが揃ってしまう鉄板の「天和リーチ」と「全回転リーチ」です。

「リーチ棒役モノ」でスーパーリーチの期待感を演出 

 往年の名機『麻雀物語』の後継機として同機は発表されましたが、この盤面上部には美人3姉妹のイラストが描かれていました。左からさやか(次女)、まどか(長女)、えりか(三女)でした。

同機の画面上でも出ていたのですが、これが初めて3姉妹の実質的な初お披露目になったのです。そして、後のCR機やスロット機など『麻雀物語シリーズ』に引き継がれていきました。

 この頃の現金機のスーパーリーチは、とにかくロングリーチに発展すればスーパーリーチという概念でした。しかし『レモン牌』では、「リーチ棒」という役モノを示すことでスーパーリーチへの発展と、打ち手に対して驚きと楽しさを教えてくれたのです。

しかし、続編では3姉妹が前面に出てしまっているのがちょっと残念でした。クラシックリーチで『麻雀物語』が登場しますが、『レモン牌』や過去のシリーズの登場も期待したいです。

四本コーヒー店

パチンコ好きが高じて異業種から転職し、長年パチンコ店の一般正社員としてホール現場を見てきた。単にパチンコを打つだけでなく、新規グランドオープンなどの市場調査やレトロ台探訪、のめり込み防止のための依存症考察など様々な遊技関連を日夜追っかけている変態パチンカー。そのため、大御所ライターや遊技機メーカーや周辺機器の幹部、他ホール法人の幹部などとの交流がある。ちなみに「四本」の読み仮名は(よんほん)ではなく(よつもと)である。

Twitter:@4444coffee

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