パチンコ業界に「水増し」疑惑発覚!? 「違和感しかない」強引なイメージ回復戦略が「大滑り」で寒すぎる結果に……？

　一体、何をどうすればこのような結果になったのだろうか……。

　先日、グローバルアミューズメント社が「パチンコ・パチスロ参加人口調査 2017年版」を発表し、パチンコ・パチスロ参加人口が前年比17万2000人増の合計1052万6000人となったということが遊戯業界内で話題となっている。

　全体でみれば約1％強の増加に過ぎず、パチンコ・パチスロ業界の「復活」と称するにはいささか無理のある数字だ。だが、現場の遊戯関係者やパチンコ・パチスロの参加者からは微増どころか、大幅な下落がなかったことに「困惑の声」が上がっているという。

　それもそのはずだ。普段、パチンコ店に足を運ぶ者からすれば語るまでもないことだが、現在業界は国が定めた「新基準」によって、まさに危機的な”氷河期”に突入している。未だかつてなかった厳しい規制によって、スペックがマイルドになり出玉が抑制され、著しく客離れが加速している状況なのだ。

　にもかかわらず、グローバルアミューズメント社が発表した調査によると参加人口は増加しているという。

　この現場との”ギャップ”について、グローバルアミューズメント社によると「低投資の傾向が強くなったことで稼動と収益が下がり、参加人口が減っている印象を受けやすいのではないか」とのこと。

　つまり来店者があまり金銭を投資せず、すぐに帰ってしまうため店が空いている印象を受けるだけであり、実際の全体人数は減っていないということなのだろうが、業界関係者からは「さすがに無理がある」と同社の言い分に納得していないようだ。

「参加人口の減少に関しては、以前から気にしていましたが、今年の微増はあり得ないというか、違和感しかないですね。もちろん、全国のパチンコ店の状況を詳細に把握しているわけではありませんが、近頃景気の良いニュースなどまったくありません。今は業界全体がじっと耐えている時期だと想像しています」（パチンコライター）

　関係者数名に話を聞いたところ中には、そもそもグローバルアミューズメント社を始めとした「コンサルタント業者の調査結果は信用していない」との声もあった。一体、何故なのだろうか。

「調査を行うコンサルタントの多くは、もともとパチンコ店の店長や地域マネージャーなど、業界出身者が多い。つまり現場とも”ツーカー”で、コンサルタント業者に求められる第三者的要素なんて全然ないと思っています。今回の結果も、参加人口が増えたことをアピールして、少しでも業界のイメージを回復したかった思惑が見え見えですよ」（パチンコ関係者）

　実際のところ、この話がどこまで客観性のあるものなのかは定かではない。だが、少なくともグローバルアミューズメント社が「微増」と発表した調査結果を受けて、それに便乗してパチンコ・パチスロ業界のイメージ回復に努めたい”後追い”がまったく見受けられないことには、少々の違和感がある。

　やはりあまりにも現場とのギャップのある内容なので、下手に推せないということなのだろうか。もしもグローバルアミューズメント社の調査結果が客観性を欠くものであれば、こんなに”寒い話”はそうそうない。そこまで業界が追い詰められているのかと、改めて危機感を覚えるばかりだ。

　無論、人は長い物に巻かれる習性がある。例えば、近年の売り上げ回復が著しい競馬業界を統括するJRAは売上を随時公表し、年度末には多くのメディアが大々的にJRAの年間売り上げの推移を報道する。

　これにより我々一般人も「競馬人気が復活している」という印象を受け、競馬に興味を持つ人がさらに増える相乗効果が見込めるというわけだ。したがって、グローバルアミューズメント社が、このような調査結果を発表した”事情”は理解できる。

　だが、それが一般人だけでなく、業界関係者にまで困惑をもたらしてしまうのは如何なものか。あまりに突拍子もない結果は”水増し”の疑惑を生み、逆に業界のイメージダウンを招きかねないが……。

　いずれにせよ、今夏には日本生産性本部からパチンコ・パチスロ参加人口の基準となる「レジャー白書2017」が発表される予定だ。

　果たして、グローバルアミューズメント社の調査結果は正しく、本当に業界に復活の兆しが見えているのか。それとも、やはり追い詰められた業界の悪足掻きに過ぎなかったのか。近日中に明らかになりそうだ。