ロードクエスト
能力は一線級なのだが、血統が地味なため負ける度に「所詮はマツリダゴッホ産駒」と罵られる不遇の存在。
今やキラ星の如く世界的な良血馬が中心となって活躍する日本競馬で、異端の存在となるロードクエスト。父は有馬記念を勝ったマツリダゴッホ。母は岩手競馬で「岩手の女王」と呼ばれていた地方馬だった。北海道サマーセールでついた売値は626万円。これは同世代の超良血馬サトノダイヤモンドの1/40程度の価格である。
育成段階から動きの良さが目立っていたが、それでも2歳6月の新馬戦は6番人気とやはり地味な扱い。低評価を覆して完勝すると、新潟2歳S(G3)では上がり3ハロン32.8秒の豪脚を発揮して圧勝し、一躍世代の有力馬に。
そこから3連敗を喫して「所詮はマツリダゴッホ産駒」と駄馬の烙印を押され掛かるも、距離をマイルに戻して復活を遂げる。3歳5月のNHKマイルC(G1)では、2歳女王メジャーエンブレムを脅かす2着。その勢いで挑んだ日本ダービー(G1)では11着と大敗した。
秋初戦はマイルの京成杯オータムハンデ(G3)に挑み、古馬を相手に楽勝も、続く富士S(G3)では9着に惨敗し、この馬が強いのか弱いのかわからない人も多い。この秋はマイルチャンピオンシップ(G1)が目標となる。