【アルゼンチン共和国杯(G2)予想】絶好調3歳キラーアビリティは自信の切り!
今回はジャパンC(G1)の前哨戦となる伝統のハンデ重賞、アルゼンチン共和国杯(G2)を予想していく。
例によって過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていくことにしよう。
オールカマー 5頭
六社S(3勝クラス) 4頭
天皇賞・春、日本ダービー、宝塚記念、札幌記念、アイルランドT(OP)、オクトーバーS(3勝クラス) 各2頭
目黒記念、京都大賞典、青葉賞、ラジオNIKKEI賞 各1頭
オープン特別 2頭
条件特別(3勝クラス) 2頭
条件特別(2勝クラス) 1頭
となっている。前走G1で秋初戦をここに選んだ馬も少なからずいるが、オールカマー(G2)が最多。ダービーやラジオNIKKEI賞(G3)など菊花賞(G1)や天皇賞・秋(G1)へ向かわなかった3歳馬がここを初戦に選ぶ例もあるようなので注意したい。
続いて人気順の成績を見ていく。
1番人気 3-1-1-5
2番人気 4-0-0-6
3番人気 2-1-6-1
4~6番人気 0-7-1-22
7~9番人気 1-1-1-27
10番人気以下 0-0-1-67
となっている。ハンデ重賞ながら意外に人気馬が飛ばない傾向にある。2番人気はピンかパーなので近5年でも1勝のみだが、1番人気と3番人気はしっかり馬券に絡んでいる。特に3番人気が19年に1度飛んだだけで、あとは毎年馬券に絡んでいる。軸ならここか。4~6番人気は数字の通り、勝ちはないが2着が多いので中穴クラスの馬もしっかり吟味したい。
これらを踏まえて「◎」は、いきなり穴馬だが7番のブレークアップとする。
前走は六社S(3勝クラス)。スタートで不利があったものの3番手の好位につけて追走、直線ではよく伸びて前の馬を捉えて勝利している。
前走でようやく3勝クラスを勝ち上がったばかりの馬。勝ちきれないレースが多く、出世に手間取ったのが原因と言える。重賞は3歳時に京都新聞杯(G2)を経験しているが、10着に大敗している。
傾向ははっきりしており、2400m以上の距離では5走してすべて3着内に入っているが、2200mまでの距離になると成績が不安定になっている。今回は2500m戦ということで打ってつけの距離な上、近2走は東京2400mで2着、1着と実績も残っている。
ハンデ戦ということで前走から3kg減で走れることも魅力。データとして4枠は過去10年で勝ち馬が1頭も出ていないが、それを補ってあまりある魅力を持っている。人気もなさそうで、ここは狙い目と見て本命としたい。
「○」は穴人気しそうだが18番のボスジラを挙げる。
前走は丹頂S(OP)。4コーナーで2番手まで進出し、前で粘っていた馬を交わすと後ろの馬をシャットアウトして勝利している。
重賞ではたまに人気にもなるが、実績はさっぱりで6戦して掲示板にすら載れていない。だが、札幌が合うようで6走してすべて馬券圏内。全6勝のうち3勝は札幌で挙げたものだ。ここから分かる通り、そこそこ切れる脚はあるのだが、基本的にはパワー型。特に現在は好位につけて直線で押し切る競馬が合っているようだ。
陣営からも「前走同様、積極策に出てリズム良く走れれば」と鞍上に期待をかけるコメント。その鞍上、C.ルメール騎手は過去3回騎乗して3勝と好相性だ。ここはあっさり連勝してもおかしくはない。
「▲」は人気サイドだが16番ヒートオンビートを推す。
前走は新潟記念(G3)。4番手追走から直線に向き、良い脚で伸びてはきたが途中で脚色が衰え5着に終わった。
すっかり重賞の常連となっているが、オープン入りしたのは昨年の初頭。そこからオープン特別を1戦挟んで重賞を連戦している。馬券圏外に飛んだのは前走と昨年の京都大賞典(G2)、それに今年の天皇賞・春(G1)の3戦のみとなかなか堅実な走りをしている。もっと言えば掲示板を外したのは京都大賞典だけなので、勝ちきれない代わりに相手なりの走りをしていると言える。
本質は中距離馬なのかも知れないが、能力値の高さで距離をこなしている印象がある。前走の敗退は極端な後傾ラップになった結果、上がり勝負でついていけなくなったのが原因か。距離が延びることでよーいドンのレースになっても切れ味勝負になりにくく、そういう意味ではこの馬に向いた展開になると言えそうだ。
斤量も据え置きであり、今回のコースは昨年の目黒記念(G2)2着で経験済み。ここでも好走の目は十分あると考え、人気しそうだが押さえておく。
「△」は人気の中心になりそうな5番テーオーロイヤルと、大穴11番ラストドラフトの2頭を挙げる。
テーオーロイヤルの前走はオールカマー。3番手からの積極的な競馬をしたが、直線で伸びきれず5着に敗れた。
3歳時にダービー出走をかけて青葉賞(G2)を走ったものの、惜しい4着で優先出走権を獲り逃し自己条件へ。ここから怒濤の4連勝でダイヤモンドS(G3)まで制覇して一躍長距離重賞の注目株へのし上がった。続く天皇賞・春でも3着に好走し、まさに本格化を迎えていると言えよう。
前走は休み明けだったことに加えて、距離が若干短めだったかもしれない。今回は守備範囲内の2500mと、叩き2戦目の変わり身が期待できる。本線でも押さえる必要はあるだろう。
ラストドラフトの前走はオクトーバーS(L)で、後方から競馬を進め、道中も勝ち馬と併せる形で追走し、そのまま直線にもつれこんで追い比べになったが2着となった。
一昨年のこのレースの2着馬。昨年3月の日経賞(G2)からスランプに陥り、2走前の目黒記念で掲示板に載ることができて復調気配を見せたところでの前走。調子は上がってきていると見ていいだろう。
この馬も本質は中距離馬に見えるが、距離云々ではなく東京2500mだけに好相性を見せるタイプの馬と判断した。重賞の連対実績がありながらも、斤量は2kg減の56kgで出られる魅力もある。
1つ下の半弟ヒートオンビートも出走するということで、あるいは兄弟馬のワンツーという珍しいシーンが見られるか。復調気配、とまだ断定しきれない部分があるところで印は落としたが押さえておく。
人気どころでは6番キラーアビリティを切り。
前走は日本ダービー(G1)で後方からレースを進めるも、緩みのないペースに追走一杯で6着に終わっている。
昨年の2歳王者ではあるが、最優秀2歳牡馬に朝日杯FS(G1)を勝ったドウデュースが選ばれ、結果としてドウデュースがダービーを制覇したことで図らずも実力の差が露わになってしまった。
あちこちの重賞で3歳馬が古馬を撃破するシーンを見る限り、今年の3歳馬はレベルが高いはず。その中にあって2歳G1は勝ったものの、実力のほどはそれほどでもなかった、というのが真相ではなかろうか。
歴戦の古馬勢の中にあって2歳G1とは言え勝っているので、斤量も55kgと見込まれているだけに決して有利なものではない。ここで一発あれば「復活」となるのかも知れないが、そもそも距離適性からして本当に長距離向きなのかも疑問が残り、人気していることで押さえる意味もないと考える。黙って切りとしたい。
ということで、今回は5番、7番、11番、16番、18番の5頭で3連複BOX10点勝負としたい。人気馬を押さえてはいるが、本命からして穴馬なだけに印通りでもあるいは高配当が出る可能性がある。
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