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浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か

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浜中俊騎手
浜中俊騎手 撮影:Ruriko.I

「G1を勝つことができると思います」

年の瀬の京都でC.ルメール騎手のスマイルが光った。阪神C(G2)で新コンビを組んだナムラクレア(牝5歳、栗東・長谷川浩大厩舎)が、後方から最後の直線で大外に出されると豪快にライバルたちを飲み込んで完勝。相棒に1年4か月ぶりの勝利の美酒と、5つ目の重賞タイトルをプレゼントした。

この勝利には長谷川浩大調教師も大満足と言った様子だった。自身にとってJRA通算100勝の記念となったが「それよりもクレアに衰えが全くないことを証明できてうれしい」「初めての騎乗で能力を引き出してもらえた」と終始人馬を称えるコメント。「次はG1ですね」と早くも悲願のビッグタイトルに目を向けている。

ただ元主戦の浜中俊騎手にとって、この勝利は少々複雑な気持ちだったかもしれない。

デビュー3戦目のナムラクレアと初めてコンビを組んだ浜中騎手は、いきなり小倉2歳S(G3)を勝利。そこから約4年間、ずっとコンビを組み続け苦楽を共にしてきた。特に今夏のキーンランドC(G3)は1番人気サトノレーヴ、2番人気ナムラクレアとお手馬が人気を分けた一戦。浜中騎手が選んだのは、長年コンビを組んできた後者だった。

しかし、次走のスプリンターズS(G1)直前に浜中騎手が、まさかの騎乗停止。横山武史騎手と新コンビを組んだナムラクレアは3着に好走すると、ルメール騎手に乗り替わった阪神Cで見事に結果を出した。

気になる来年については、すでに高松宮記念(G1)へ直行することが発表されているナムラクレア。鞍上は引き続きルメール騎手になる見込みで、浜中騎手とのコンビ復活は難しい状況にあると言わざるを得ない。

一方、浜中騎手に選ばれなかった形でコンビ解消になったサトノレーヴは、D.レーン騎手とキーンランドCを快勝。スプリンターズSこそ7着に敗れたが、暮れの香港スプリント(G1)で3着に好走し、改めてG1級の実力を示している。来春のスプリント戦線の主役の1頭といえるだろう。

「今秋のマイルCS(G1)で悲願のG1制覇を果たしたソウルラッシュも、かつては浜中騎手が主戦を務めた馬。乗り替わったナムラクレアが阪神Cを勝った際は、浜中騎手を心配する声もありました。浜中騎手にとって、年間36勝はデビュー年を除けば自己ワースト。2024年は色んな意味で厳しい1年になった印象です」(競馬記者)

そんな中、来年に向けた希望の光になりそうなのが重賞2勝のメイショウタバルだ。

毎日杯(G3)、神戸新聞杯(G2)という出世レースを勝っているメイショウタバルは、3歳世代でも屈指の逃げ馬だ。残念ながら有馬記念(G1)は除外となってしまったが、すでに1月の日経新春杯(G2)からの始動が発表されている。浜中騎手も自身のコラムで「初戦からいい結果を出したい」(中日スポーツ)と気合十分だ。

この12月はチャレンジC(G3、ディープモンスター)で6番人気2着、カペラS(G3、クロジシジョー)で7番人気2着と存在感を放った浜中騎手。哀愁漂った2024年は終わった。上り調子で新たな1年を迎えたい。

GJ 編集部

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