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JRA 若手有望トレーナー「ダート良さそう」もまさかの結果に出資者憤怒!?

 14日、東京競馬場で行われた1Rの2歳未勝利戦は、津村明秀騎手の1番人気リンクスルーファスが勝利。2着馬とは1/2馬身差と僅かだったが、3着以下は7馬身差と引き離す強い内容だった。

 G1馬アジアエクスプレスの全妹の初勝利を、誰よりも喜んだのが出資者たちだろう。同馬は有限会社シルクレーシングの所有で、一口5.6万円の500口で募集されていた馬だ。

 一方、リンクスルーファスの快勝の煽りを受けてしまったのが、同じシルクレーシングのフロスティグレイ(牡2歳、美浦・宮田敬介厩舎)だ。

 生誕した4月13日の誕生色が名前の由来のジャスタウェイ産駒は、1口4.8万円の500口で募集された。満口となった後、順調に調教を積んで、9月5日の新潟芝1800mでデビューした。

 結果は4着と悪くないが、3着馬には7馬身離されており、鞍上の野中悠太郎騎手は「トモが弱いこともあってフラフラしました」と、成長途上であることを証言していた。

 そして、迎えたデビュー2戦目。プラス20キロと大きく馬体を増やしたフロスティグレイは新馬戦から大きく条件を変えて、東京ダート1600m戦へ出走することになった。

 今回の出走に際して、宮田師は「新馬の時と比較するとかなりバランスが良くなっていて、その分動きもしっかりとしてきましたね。雲泥の差と表現して良いくらいです」と、出資者向けのレポートで同馬の成長をアピール。また、競馬ブックの厩舎コメントでも「放牧を挟み動きは良化。ダートも良さそうです」と、ダート替わりもプラスであることを強調した。

 1枠1番からスタートしたフロスティグレイはゲートの出が悪く出遅れてしまうが、二の脚を生かして4番手まで浮上。道中もレースの流れに乗っていたが3・4コーナーの半ばで、少しずつポジションが下がると、直線でも全く伸びず最下位に敗れた。加えて首位から6秒以上離されたことによる「タイムオーバーによる出走制限」で、来月14日まで平地競走出走停止の処分も受けてしまった。

 今回の大敗について宮田師は出資者向けのレポートで、大幅なプラス体重については成長分と説明した上で「ダート替わりで楽しみにしていたものの、このような結果になってしまって申し訳ないです」と、謝罪した。

 フロスティグレイの大敗について怒りを露わにしているのが、紛れもなく出資者だ。出資者を公言する競馬ファンはSNSやネット上の掲示板で「ダート合うんじゃなかったの?」「宮田厩舎の馬にはしばらく出資しません」と、非難の声が上がった。

 一方で宮田師の判断を擁護する声もある。鞍上の野中騎手は「ダートの走り自体は悪くなかった」と、証言。その上で「どちらかと言うと前半でエキサイトしてしまって、後半は馬がレースを止めようとしていたので、気持ちの部分が大きいと思います」と、自論を述べた。

 宮田師は開業2年目ながら、グレートマジシャンで日本ダービーへ挑んだ若手の有望株。調教助手時代は関東の名門・国枝栄厩舎に所属し、藤沢和雄厩舎の下でも研修している。

 今回は残念な結果となってしまったが、名伯楽の下で得たノウハウを生かして、フロスティグレイを立て直すことに期待したい

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

 

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