パチンコ快感へダイレクトに影響する「重要装置」……1度当たれば「出っぱなし」マシンも!?
大入賞口。大当りをした時に時間や入賞個数によって一定時間開放される。開放する回数をラウンド数と呼び、1ラウンドで玉がアタッカーに入賞する個数の上限も決まっている。これがカウント数だ。
そして、アタッカーに玉が1個入賞した際に払い出される球数を賞球と呼び、大当り時はラウンド数とカウント数を掛け合わせた分を賞球によって掛け合わせると大当り時に獲得する出玉の数が決まる。
このラウンド×カウント×賞球はいまでこそ常識となっているが、デジパチ黎明期、かつて取り上げたSANKYOの『フィーバー』においては、アタッカーが30秒間開放し、その間にVゾーンに玉が入れば、以後は延々と開放を繰り返すというものであった。つまり、カウントやラウンドの上限がなかったのである。
一度当たればVゾーンに入れない以外玉が出っぱなしとなる機能。では、どうやって終了させたかといえば、各店舗によって出玉の定量を設け、その規定個数に達すると「打ち止め」にしたのである。
ちなみに、この機能はすぐにお上に目を付けられるところとなり、翌年にはアタッカーの開放回数が10回、5年後くらいには1ラウンド10カウントまでの規制が入った。
このアタッカー。長らく盤面の最も低い位置に搭載されることが一般的であったが、バトルスペックを生み出した京楽の『CRぱちんこウルトラセブン』から盤面右にアタッカーを搭載し、無駄玉を極力生み出さずに消化時間を短縮した大当りを実現した。
ここからいわゆる「右打ち機」は大いなる発展を遂げ、現在のパチンコにおけるスタンダードとなっている。今となっては大当り時に左からアタッカーを狙うほうが違和感を覚えるほどである。
この右打ちが発明されてからもアタッカーは進化を続けた。右打ちのコンセプトである無駄玉の排除やスピード性をより追求し、「玉が出る」というパチンコの根源的な快楽を極限までに高めたのが、サミーの「ゼロアタッカー」に象徴される連動アタッカーである。
連動アタッカーは、上下に2つアタッカーを搭載し、交互にアタッカーを開放させることでラウンド間のタイムラグによるこぼれ玉を防止する効果を発揮するとともに、消化スピードを劇的に早めることに成功した。
連動アタッカーによる大当り中の爽快感は言うに及ばず、大当りが終わった後でも止めどなく放出される出玉に、下皿のレバーを動かす手と繰り返される「玉がいっぱいです」の警告音が止まらずに嬉しい悲鳴を上げるのである。
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