老人ホームで大フィーバー!「高齢者の救世主」として期待されるパチンコが秘めた可能性とは?
借金による経済的破綻・家庭崩壊、幼児の車内放置事故といった悲惨なニュースが報じられてきた事もあり、パチンコと聞いて「ギャンブル依存症=病気」といったイメージを持つ方も多いであろう。
しかし、そんなパチンコが「高齢者の認知症予防」が見込める存在として密かに注目を集めている。
先日、鳥栖遊技場組合がみやき町の養護老人ホーム『南花園』へパチンコ台5基を贈呈したと報じられた。同組合は社会貢献の一環で、清掃活動や児童福祉施設へのお菓子の贈呈などに取り組んでいるが、老人ホームへのパチンコ台寄贈は初めてとの事。
無料で楽しめる事もあって反響は上々。「楽しい」「頭の体操になる」と入居者にとって良い気晴らしになっているようで、連日行列を作っているようだ。同組合も「今後も協力していきたい」と効果を実感している様子。
確かに演出や音楽によって視覚や聴覚が刺激されるように、様々な感覚を刺激するパチンコは「高齢者の認知症予防」が見込めるのかもしれない。大当たりに歓喜する事や、そこまでの過程に達成感を覚える「感情的な刺激」も効果は大きいであろう。
実際に高齢者向けの機能トレーニングの要素を付加した「福祉向け専用パチンコ」を、購入・レンタルして設置している老人ホームやデイサービスも多数存在している。パチンコが福祉・介護の現場へ、活気をもたらしている事は紛れもない事実なのだ。
パチンコに「ギャンブル依存症=病気」といったイメージが定着している以上、本件に対する意見は賛否両論であろう。「福祉・介護の現場にパチンコが融合する事などあり得ない」といった意見が挙がる事も当然なのかもしれない。
しかし先述したように、確かな効果が見込める事を考えれば現場からの需要が更に高まる事にも納得はできる。
「賭けない・飲まない・吸わない」を掲げる『健康麻雀』が、シニア層を中心にブームになりつつあるように「金銭を絡ませない適切な運用」がなされるのであれば、パチンコは「効果的なリハビリ」といえる……今後ますます「役に立つ幅」が広がる可能性は否定できない。
メーカーの破産や事業撤退・射幸性の抑制を目的とした規制・遊戯人口の大幅減少・連日のように報道されるパチンコ店での事件など、マイナス面が大きく取り上げられているパチンコ業界にとって、本件は「明るい話題」である事は間違いないであろう。
戦後、庶民の娯楽や息抜きとして広く社会に浸透したパチンコ業界。
かつては30兆円市場を誇ったものの、ピークといわれる95年を境に右肩下がりの傾向が続いている。しかし「庶民の娯楽」といった本来の存在価値を示す事によって、パチンコが「日本の身近な娯楽」と再び認識される事もあり得るのではないだろうか。
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