パチンコ店「2時間9万発」の爆速マシンでゴト被害…ホールで起こり得る不正の数々に驚愕!!

 先日、パチンコ関連で由々しき事案が発生してしまいました。遊技台を不正に操ってゴト行為に及ぶ不届き者がホールに現れたそうです。

 SNS上で発信された情報によると、2時間で「185連9万発」という出玉報告も話題となった『Pデビルマン疾風迅雷』を標的としたセルゴトとのこと。実際にホール側が被害に遭っているとも書かれておりました。

 私も元ホール店員ですので、この手の犯罪行為に対して腸が煮えくり返る気持ちになってしまいますが…一般ユーザーの方々からすれば「セルゴトって何?」と疑問に感じた方もいらっしゃるかと存じます。

 セルゴトとは主にピアノ線や針金などの細くて強固な素材を使って行われる悪行で、パチスロ・パチンコの両方で横行している犯罪行為です。

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 今回のケースであるパチンコを例に説明すると、専用の機材を台の内部へと潜り込ませて「アタッカー」や「チューリップ」を強引に開放。そこへタイミングよく玉を打ち込んで、出玉を得るという流れとなります。

 ただ、これはあくまで一例にすぎません。他にも台の隙間から玉の道筋を固定する機材を差し込んで、入賞口などへ誘導。それによってスタート回数を上昇させ有利に大当り抽選を受けたり、これを応用してRUSHや確変などを不正に突入させたりするというケースもあるのです。

 普通に考えればこのような大胆なゴト行為は、直ぐに見つかってしまうように思えます。しかし、そこは相手もバレないように様々な手段でホールの目を欺こうとしてくるのです。

 一番オーソドックスなのが壁役を利用した複数人によるゴト行為。実行犯の周りを仲間が取り囲み、遊技観戦などを装って現場スタッフやカメラの視線を遮ります。そうすることで、遊技台に細工を施す隙が生まれてしまうのです。

 実際、今回の『Pデビルマン疾風迅雷』の一件も「ゴト師4人」による犯行であると報告されています。おそらく先述したような手口で連携してゴト行為に及んだのでしょう…。

 心からパチンコを楽しんでいる方々の中に混じって、このような邪心に満ちた極悪人が不正に手を染めているという現状。本当に腹立たしい気持ちになってしまいます。このような悪行がこの世から根絶することを祈るばかりですが…。

 私がホール店員として働いていた頃も、このようなゴト行為の被害に遭うケースがゼロではありませんでした。常に警戒しながらホール営業を行っていたと申し上げても過言ではなく…ホールコンピューターにて異常な数値が検出された際は、真っ先にゴト行為を疑います。

 しかし、気づいた際には「時すでに遅し」という場合も、中にはございました。

 以前のコラムでもお話したことがございますが、私は過去に1度だけ実際にゴト師と遭遇した経験があります。

 いつものようにホールを回っていると、唐突にインカムから「スタート回転数の異常」を示すアナウンスが流れました。

「盤面のトラブルかな」と思いつつ、問題のある遊技台にいくとスーツ姿の二人組が隣同士で仲良く打っておりました。

 はたから見ると仕事帰りのサラリーマンがパチンコを楽しんでいるようにも見えたのですが…。カメラでチェックしてみると一人が壁役となり、打っている方の人物が盤面をドツいて意図的にスタート回転数を上げている映像がはっきりと映し出されていたのです!

 これは疑いようのないゴト行為。完全なる犯罪です。身柄を取り押さえようと駆け足で現場に向かったのですが…何かしらの危険を察知したのでしょう。すでに2人組はホールから消え去っておりました。

 この時は幸いにも被害はありませんでしたが、勤め先の系列店舗では度々ゴト被害が報告されることも多かったです。

 特に印象に残っているのは、「ドツキ」「油」という2種類のゴト行為が確認された『CRクジラッキー』。この台はデジタルによる大当り抽選のほかに、役物による物理抽選も同時に行われるという特殊なマシンでした。

 そんな本機の特性を使って悪事を働こうとする輩が現れてしまい…先述したようなゴト行為によって、系列店舗が被害に遭ったとのこと。この事例は全スタッフに向けて発信され、注意喚起を促されたのは申し上げるまでもございません。

 多くの人々が健全に遊技を楽しんでいる中で、このようにゴト行為で不正に出玉を得ようとする不届き者は残念ながら存在します。このような犯罪行為が原因で、遊技性の幅が狭まってしまう可能性もゼロではないでしょう。

 多くのホールが、「ゴト行為をさせない環境」を作れるよう必死に取り組んでいるかと思います。いつしかそれが実を結び、心からパチンコを楽しめる日が訪れる。そんなクリーンな未来を切に願っております。

(文=ミリオン銀次)

<著者プロフィール>
 ホール店員・雀荘店員といった職種を経験。それらを活かし、ライターとして活動中。特に力を入れているのはパチンコ・パチスロ分野で、自身の遊技体験やホール店員時代のエピソードを中心にしたコラムを執筆している。パチンコ・パチスロ歴は10年以上で「打ちたい台をトコトン打つ」がモットー。結果として、目も当てられない大敗を多く経験。「悲惨なエピソードも明るく紹介したい」といった拘りを持つ。

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