理想のパチンコ台を作りたい人は〇〇がお勧め。デザイナーは悩むな、手を動かせ!?【松戸檸檬の人生ちらみせ道中膝栗毛】

パチンコ雑誌の編集者だった私がグラフィックデザイナーに転身した経緯をお話しようと思う・後編

　編集者だった私がデザイナーになった経緯を軽い気持ちでさくっと書こうと思ったら、思いがけず長くなっちゃった松戸檸檬です。どうもこんにちは。今回で最終回なので安心してね。

　世の中には色んなデザイナーの種類がある。例え、デザインの学校に通っていなくても、努力をしてイラレやフォトショを覚えればデザインが出来ると書いてきたけれど、本当にそうなのだ。

　もしもパチンコを打ちながら、この機種にはこんな役物が出現したらかっこいいのにー。自分だったら、このロゴを自重落下させずに分解して配置させて中央で合体させるなーだとか、盤面のデザインはこうしたいなーなんて思う人がいれば、プロダクトデザイナーを目指してみるのもいいかもしれない。

　その場合はメーカーか部品会社でプロダクトデザイン、盤面デザインって検索をかけるといい。パチンコを打ちながら、スマホ片手にこの記事を読んでいる君にピッタリの仕事になるかもしれないよ。

　パチンコやスロットの小冊子を作るにはエディトリアルデザイナーで、誌面デザインってルールがあったり覚える事も沢山あるけれど、役物や盤面のデザインは感性で作るイメージかな。

　プロダクトデザインだって覚える事は沢山あるけれど、バーンと目を惹くアイキャッチとなるものを作って、とにかくかっこいい物を作ればいいのだ（ざっくりしすぎてごめんなさい）。

　モチーフが決まっているため、素材はあるので、それを上手く一つの作品にまとめられるのが得意な人が向いている。逆にべらぼうに絵がうまくても、センスがあっても、まとめられない人は向いていない。あとはとにかく、優先順位が何かが理解できる・プライドは高くない方がいい。

「悩むな、手を動かせ、さすれば締め切りに間に合う」

　私は出版社勤務の経験から締め切りほど恐ろしい物はないので、超敏感な方だと思っている。提出後の直しを想定し、余裕を持って終わらせる。

　そのためには、デザインに納得がいかない！ というプライドが邪魔をすると何も進まなくなってしまう。

　パチスロでお馴染みの『交響詩篇エウレカセブン』で「ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん」というセリフがあるけれど、デザイナーにおいては「悩むな、手を動かせ、さすれば締め切りに間に合う」である。

　私は意図せずデザイナーになってしまったけれど、やっぱり作る事って楽しいし、成果物を見るとテンションが上がる。

　編集者の時に散々描いた誌面構成の為のラフも、デザイナーになってからは役に立っていて、色んな事をしているようで、最終的に繋がったんじゃないかなと思っている。

　そして、この記事を読んでくれた君が役物や盤面のデザインの仕事をして、その機種を打って私がコラムを書いて繋がる事があれば、なんて素敵な話なんだ…！ と思っている。私がおばあちゃんになる前にお願いね。

（文＝松戸檸檬）
<著者プロフィール>
　パチンコ発祥の地・名古屋市出身。ファッション誌の編集者になる予定がパチンコ雑誌の編集者になった事がきっかけで、この業界にズブズブと浸かる。編集者の後、フリーライターを経て、開発会社にてグラフィックデザイナーとなる。パチンコ業界の外側から内側まで経験し、業界で稼いだお金はキチッとホールに還元する清く正しきパチンカー。