「パチンコ暗黒時代」に登場した新基準CRデジパチ!!

パチンコ「射幸性の抑制」として規則改訂

 1997年頃から発表されたCR新基準機には、それ以前の「3分の1確変突入率」と「以後2回ループ」の旧規則が廃止。新たに「最高継続回数4回まで(5回分の大当りで強制終了)」という大変厳しい規制が設けられました。その社会的な背景として、「現金連チャン機問題」や「のめり込み問題」などがあったからといわれています。

 一度ツボに入ってしまえばずっと続いてしまう連チャン性能を味わえた旧規則だったのに、最大大当り5回で終了するこの規制にはガッカリでした。それでも仕方なくCR機を打つしかなかったのです。パチンコ店にとっても打ち手にとっても、これがいわゆる「パチンコ暗黒時代」だったのです。

 その当時は出玉で楽しむのではなく、あくまでもタイアップや演出が注目された時代でもありました。オリジナル機もありましたが、どんな有名人やアニメが使われるのかを楽しみにしていたものです。

 そんな新規則機第1弾は、『CR華観月シリーズ』(京楽産業)です。今回はそのメイン導入だった最大5回リミッター機の『CR華観月Z』の紹介です。

『CR華観月シリーズ』(京楽産業)

公式HPより

『Z』の大当り確率337分の1の5回リミッターで、確変突入率が2分の1です。兄弟機の『X』は大当り確率299の1で、突入率は同じですが3回リミットでした。

 同機種の魅力は、スペックだけではありません。かなり綺麗な画面と大物演歌歌手「田川寿美さん」とのタイアップが注目されました。

 この頃は『CRモンスターハウス』(竹屋)や『CR大工の源さん』(三洋物産)が大量に設置されていましたが、他の旧規則機を撤去する代わりに同機がどこのパチンコ店にも設置されていたのです。とりあえず一回は打ちたいと思うほどの大ヒット機種となりました。

 絵柄は花札となっていましたが、変動前と変動中の背景は京都の金閣寺。他の液晶パチンコ機と比べても鮮明でした。絵柄変動時に画面上から「赤短」が降りてくる連続予告アクションがあります。これが2回、3回と降りてくると、大当りの期待度が変わってきました。他に、右絵柄がスベるとさらに信頼度が増したのです。

 リーチは、成立始めに弱めの季節感を示すような演出がありました。桜の花びらが降ってきたり、雷鳴が轟いたりなどの演出です。その後に発展したリーチがアツい印象でした。「勝負リーチ」や「寿美ちゃんリーチ」もアツかったですね。

 大当り中は、田川寿美さんの曲「華観月」の1曲のみ流れるというだけでした。ただ液晶のクオリティが高かったので、それだけでも満足できたのです。出玉などの性能は5回リミッターでしたので満足度は低かったですが、それでも同機を打ち込んでいました。色々と技術が進化していたので、それを珍しく思っていたからかもしれませんね。

四本コーヒー店

パチンコ好きが高じて異業種から転職し、長年パチンコ店の一般正社員としてホール現場を見てきた。単にパチンコを打つだけでなく、新規グランドオープンなどの市場調査やレトロ台探訪、のめり込み防止のための依存症考察など様々な遊技関連を日夜追っかけている変態パチンカー。そのため、大御所ライターや遊技機メーカーや周辺機器の幹部、他ホール法人の幹部などとの交流がある。ちなみに「四本」の読み仮名は(よんほん)ではなく(よつもと)である。

Twitter:@4444coffee

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