パチンコでの常識を変えていった「大当り有効ライン数」を増設!!

「昔懐かしいパチンコ店」を完全に再現!ゲームセンター『タンポポ』

老舗ドラムパチンコ機メーカーの真骨頂! ※見出し

 ドラムのパチンコ機の老舗といえば、何といっても「三共」の名を真っ先に思い浮かべることでしょう。

 私が「ゲームセンタータンポポ」で打ち続けている『フィーバーレジェンドⅠ』や『フィーバークィーンⅡ』、現在でも『PフィーバークィーンⅡ』が根強い人気機種です。

 現在パチンコ店に設置しているのは液晶デジパチばかりですが、「時にはドラム機種も打ちたい」と思う方や、「始めからシンプルなドラム機種を選ぶ」といった方もいらっしゃるでしょう。

 そんなドラム機種も、年々進化していった過程があります。それは予告やリーチも当然あるのですが、それまでの常識を変えていったのは「大当り有効ライン数」ではないでしょうか。

『レジェンド』シリーズならば有効ラインは3ライン、『クィーンⅡ』ならば5ラインでした。これ以上の有効ライン数はもう不可能ではと思っていたら、1994年発表のノーマル現金機『フィーバールーセントDI』(大同)が5ラインのその上に横1ライン増やした6ライン大当りを実現させました。

「もうこれ以上の有効ライン数はまず出ないだろう」と思っていたのですが…さらに“その上”が発表されたのです。

 その機種が1995年発表の『CRフィーバー億万長者SP』(三共)でした。

「大多数大当り有効ライン」を増設させて楽しませた名機⁉

公式HPより

 同機は3段階設定付でした。大当り確率は設定1で279分の1、設定2で293分の1、設定3で323分の1です。また、確変以後2回ループ機でもありました。

 ただし、確変突入率が46分の11(約24パーセント)と低いのが難点だったのです。確変の条件は、絵柄の「7・ダイヤ・コイン($)」が横ラインで揃えば以後2回確変ループに突入しました。前年に『ルーセント』が発表され、同機はそれを一部改良してラインを増やしたゲーム性となりました。

 ドラムの停止順は「左→中→右」です。リーチアクションは、左が止まる手前でリーチ専用の音楽が変わって中が止まりリーチ成立する「ノーマルリーチ」、変動中に左と中が有効ラインで揃った段階で音楽が変わってまた数回同時に回転して大当りを目指す「ハイパーリーチ」、リーチの後で全ドラムが同時回転して全停止を繰り返す「全回転リーチ」の3種類がありました。

 また右が外れても、三共ドラム機種お得意の前後再始動での大当り動作も見ることはできました。

 筐体は、丸ガラスやド派手な配色をした新枠「ナスカ枠」を使用。まだ「ナスカ枠」は物珍しく、インパクトも大きく、最速で導入していたパチンコ店では高稼動だったと記憶しています。

『億万長者』という機種名から、絵柄には「ダイヤモンド・時計・車・コイン」などが使われ、盤面デザインも豪華な螺旋階段を思わせる感じでした。では肝心の出玉はどうだったのでしょうか。

 残念ながら突入率も先述した通りに低かったので、あまりドル箱を積むことはなかったのです。結局同機は、8ライン大当りのゲーム性で人気をカバーしていたのでした。

 兄弟機に現金機の『フィーバー億万長者SP』があります。大当り確率197分の1で、基本的に2回ワンセット機でした。どちらかといえば、CR機より現金機に人気があった気がします。それも隠れた特典機能が備わっていたのです。朝イチは電チューに「時短状態」になっていたからです。

 とはいえ、三共ドラムの真骨頂を垣間見ることができました。現在でも稀にドラム機を発表していますが、数々の名機があるだけに復活を望む機種をまだまだ発表してほしいです。

四本コーヒー店

パチンコ好きが高じて異業種から転職し、長年パチンコ店の一般正社員としてホール現場を見てきた。単にパチンコを打つだけでなく、新規グランドオープンなどの市場調査やレトロ台探訪、のめり込み防止のための依存症考察など様々な遊技関連を日夜追っかけている変態パチンカー。そのため、大御所ライターや遊技機メーカーや周辺機器の幹部、他ホール法人の幹部などとの交流がある。ちなみに「四本」の読み仮名は(よんほん)ではなく(よつもと)である。

Twitter:@4444coffee

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