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簡単連チャン打法で「保留すべてが大当り」に!? 西陣が誇る液晶デジパチ「名機シリーズ」を振り返る
コロナ禍もようやく落ち着いた矢先、パチンコ業界にとって残念なトピックが飛び込んできました。2023年3月、パチンコメーカーの老舗である「株式会社 西陣」が突然の廃業を発表しました。『人生の1割くらいは、遊んでいい。』という同社のキャッチコピーは、遊技機のデモ画面などでも表示されていましたから、何か心に刺さるものがありました。
平成初期に登場した西陣デジパチの名機
同社について筆者は、数多くの羽根モノ名機を世に送り出したという印象を強烈に持っています。現在でも、「ゲームセンタータンポポ」などでレトロ台羽根モノを数多く見掛けますが、それだけでなく、デジパチでも往年の名機を残してきました。たとえば、CR機を一気に普及させた『CR花満開』や、パチプロ集団が攻略してドル箱を積み上げた『春一番』などがありました。
今回は、筆者が打ち始めた「平成初期」の同社デジパチの名機をご紹介いたします。その機種は、1993年登場の『麻王』。その前に1991年に『麻雀物語』(平和)が登場していますが、同機も麻雀をモチーフにしたデジパチでした。しかし、その『麻雀物語』に比べると、同じ液晶デジパチでも同機のクオリティはかなり低く、カクカクしたアニメのタッチでしたね。
それに付随して、絵柄変動中のBGMもこだわっていた印象でした。現在のようにデジタルな音楽クオリティではないのですが、麻雀を連想させるセル盤や液晶画面と合わせて中華風なモノでした。
当時の同社の特徴として、機種の販売名と正式な型式名が違っていることが多かったのです。同機は先行していた正式名が『ルーキービジョンP-5』で、セル盤違いで後に発表したのが『麻王』というややこしい感じだったんです。ちなみに、同社から1992年に発表されたセグメントデジパチ『花鳥風月』の型式名は『ルーキーデジロイド』。型式名よりも販売名で知られていました。
大当り終了後の「保留ランプ4つ」全てで連チャンする可能性も?
『麻王』のスペックは、大当り確率が238分の1で約2,300発の出玉です。またリーチアクションは、いわゆるノーマルのみです。機種名に沿って麻雀牌が絵柄です。左と中絵柄が揃ってリーチとなると、右絵柄は上から右に流れる感じで変動していきます。そしてここがポイントで、右絵柄は停止する1コマ手前でスローな動作となります。よって当りかハズレかが容易に確認でき、意外とアツくなれました。
さて、肝心の連チャン性能については、同機の連チャン促進打法は、やり方が意外とシンプルでした。通常時に保留ランプが極力点灯しないように打っていきます。やがて大当りしたら、各ラウンドのアタッカー開放中に残りの保留ランプを全て点灯させるだけです。
以上の連チャン促進打法をするだけで、大当り終了後の「保留ランプ4つ」全てで連チャンする可能性もありました。その連チャン率は、当時の連チャン機の中ではかなり強力な約30パーセント近くまで伸び上がりました。
その促進打法のお陰もあって、筆者も良い思いをいくつもしました。特に同機が設置されていた近所のパチンコ店にて、一撃で9連チャンをしたこともありました。その時の平均連チャン率が約5回ほどでしたが、夕方から打ち始めて閉店で26箱までになってしまいました。その後、連チャン打法禁止の通達が貼られていたのは予想ができませんでした。
やがて同機は1996年辺りに撤去されてしまいましたが、導入していた店舗ではその後継機が入っていました。それが『CR麻王伝説EX』だったのですが、大当り確率は約1/311で確変突入率が約1/3…同機と比べると、正直相当辛くなってしまいました。同店では、当時の活気を取り戻したいと思って導入したのでしょうが、現実はそんなに良いものではなかったのでした。
廃業直近までの同社のリリース機は、『モンキーターン』や『モモキュンソード』シリーズなどの若者向けのコンテンツも用意していて、それなりの支持は得ていたと思います。それと同時に、『花満開』や『春一番』など往年の同社名機を甦らせていました。しかし、支持されていたのはほんの一部だったのかもしれません。
廃業によって、これら名機たちの行く末はどうなってしまうのでしょう。もう二度とリメイクされることはない…そう考えると、とても残念です。もしかしたらという方法はあるかもしれませんが、難しいのであれば『タンポポ』などのレトロ台ゲームセンターなどに頼るしかないかもしれません。
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