パチンコホール「新台価格」高騰で怒り露わに…… 「衝撃筐体」が招く問題点はプレイヤーにも?
「スペック面」「映像演出」など、日々進化し続けるパチンコ機。これまでにない斬新なゲーム性や際立った演出は、打ち手のモチベーションを上げる最大の要因だが、パチンコの”顔”といえる「筐体」も大きな発展を遂げている。
来月登場予定の『CR ウルトラセブン2』(京楽産業)は、新筐体「激震枠」を採用。昨年の人気機種『CRぱちんこ必殺仕事人V』から採用された本枠は、メイン画面の側面に「サイド液晶2枚」を搭載した構造となっている。従来のパチンコでは体験できなかった、臨場感ある映像演出を存分に楽しめる仕様だ。
そして、両機種最大の特徴である筐体上部の役物は圧巻。『仕事人』は遠目から見ても目立つ「提灯」を搭載し、『ウルトラセブン2』では筐体上部から『牙狼』を彷彿とさせる「ウルトラマンの顔」が飛び出てくる仕組みだ。ホールでの存在感は抜群だろう。
機種が異なるとはいえ”新たな要素”を加えるなど、筐体開発へ努力を惜しまないパチンコメーカー。そしてそれは、目新しさを求めるユーザーへの「大きなアプローチ」となるわけだが……。
そんな「新筐体」に関して興味深い記事が存在する。業界サイト「遊技通信web」が報じた、パチンコホール団体による「筐体価格への苦言」が大きな波紋を呼んでいるようだ。
「記事によれば、全国のパチンコホールで構成されている『全日本遊技事業協同組合連合会(通称 全日遊連)』が、メーカー団体『日工組』『日電協』へ適切な価格設定に関して要請したようです。
詳細は是非本サイトをご覧になって頂きたいのですが、設置期間が迫り使用できる日数が短い旧基準機(5号機)に対し『適正な価格での販売を要請していたにもかかわらず、高値で販売され続けていることは極めて遺憾だ』と怒りを露わにした模様。
業界全体で足踏みが揃っていないようですね。運営を行う『パチンコホール』、機種開発を手がける『メーカー』はこのご時世だからこそ『一致団結』すべきかと思いますが……」(記者)
「新台価格」で議論を呼ぶパチンコ業界。関係者によれば、あるメーカーの新台価格は「50~60万円」で販売されているようで、数年前の販売価格から「1.5倍近く」高騰しているとのこと。今年2月から施行された規則改正に伴い、入替えを行わざるを得ない状況を踏まえれば、ホールとって相当痛手だろう。
そしてこの負担を被るのは当然、ホールへ足を運ぶユーザーである。間接的に大きく関わる重要な問題点ではないだろうか。
「購入費用を抑えたいホール」「目新しさを求めるユーザー」「ヒット機種を輩出したいメーカー」それぞれの思惑が一致する時が来るのだろうか。せめて「落とし所」を探してほしいところだが……。
(文=編集部)
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