
JRA 「千直マスター」はまだまだ健在!アイビスSD(G3)モンペルデュ騎乗の西田雄一郎騎手“あの体験”が今を支える!
26日、新潟競馬場で直線・芝1000m重賞、アイビスSD(G3)が行なわれる。
競馬ファンに「新潟競馬場の直線芝1000mが得意なジョッキーは?」と尋ねたら、多くの人は西田雄一郎騎手の名前を口にするのではないだろうか。新潟芝1000mの通算成績は20勝・2着17回・3着20回とこの舞台では文句無い成績だ。
最近は藤田菜七子騎手が西田騎手に肉薄する成績となっているが、比較してみると西田騎手の意気込みが違うことがわかる。
藤田騎手がデビューした2016年から去年までの成績が7勝・2着4回・3着2回で、同じ期間の西田騎手の成績は7勝・2着4回・3着10回と、1、2着こそ同じ回数であるが3着の数がかなり違う。
人気薄でも最後まで諦めない西田騎手の騎乗ぶりが数字に表れているようで、現に昨年、6番人気1着、4番人気1着、10番人気3着という成績もある。
その西田騎手の気持ちは、昔の体験から起因しているようだ。
西田騎手は1999年に一度騎手を引退している。自動車のスピード違反で出頭する準備をしていた時期に再度のスピード違反で起訴されたため、自ら騎手免許を返納した。
「騎手を引退した後、知人に紹介してもらったノーザンファームの山元トレーニングセンターで牧場スタッフになりました。6年ほど働きましたが、そこで経験した過酷な生活はすべて“財産”となったみたいですね。
他のスタッフとともに寝藁を返したり、引き運動をするなど、40頭ほどいる馬の脚を場長と一緒にチェックし、今までまったく知らなかった牧場ならではの苦労をすべて経験したようです。
この経験が一頭の馬に対して多くの人々の思いが詰まっていることや、オーナーの経済事情などを考えて乗るようになったきっかけかもしれません」(競馬誌ライター)
2005年に再びジョッキーに戻った西田騎手は、とにかく最後まで諦めない騎乗を心掛けたのだろう。新潟の直線芝1000mをとことん研究し、自分のものにしていった。
「2016年12月の落馬で2度目の引退も考えた西田騎手に、現役続行を決断させたのはラインミーティアとの出会いでした。同馬は新潟の直線1000mを連敗したものの、落鉄などの不運もあったため、決して力負けではないと信じていた西田騎手。アイビスSDで8番人気の低評価を覆して勝利に導きました。どこかで心が折れそうになっても、必ず復活してくる西田騎手、この先も目が離せません」(同ライター)
西田騎手はここ2年、アイビスSDの優勝から遠のいているが、コンビを組むモンペルデュ(牝4歳、栗東・松永幹夫厩舎)はダートの短距離戦で2度のレコードを記録したことのある快速馬だ。「千直マスター」の西田騎手ならあっと驚く快走を見せても不思議ではないだろう。
PICK UP
Ranking
11:30更新JRA伝説レコード「1:57.8」サッカーボーイの謎に迫る。1988年から「32年間」不滅、最有力は当時の函館が「洋芝ではなかった説」だが……
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- JRA元騎手・藤田伸二氏の「引退理由」を日本経済新聞が痛烈批判!?「木を見て森を見ない典型」と述べた騎手リーディングの本質とは
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- JRA矢作芳人調教師「馬場のことは、いつも棟広に聞いているぐらいだから」ジャパンC(G1)にコントレイルを出走させる名伯楽も信頼!『KEIBAコンシェルジュ』棟広良隆氏【特別インタビュー】