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馬主デビュー初年度世代からG1獲りに挑戦! “ウマ娘”藤田晋オーナーとジャングロを後押しする強力タッグ

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馬主デビュー初年度世代からG1獲りに挑戦! ウマ娘藤田晋オーナーとジャングロを後押しする強力タッグの画像1

 8日、東京競馬場で行われる3歳マイル王決定戦・NHKマイルC(G1)。快速自慢の有望株が府中に集う中、競馬ファン以外からも大きな注目を集めるのが、東のトライアルレース・ニュージーランドT(G2)を勝ってこの大舞台に挑むジャングロ(牡3歳、栗東・森秀行厩舎)だ。

 同馬のオーナーは藤田晋氏。絶大な人気を誇る競馬アプリゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)で有名な株式会社サイバーエージェントの社長であり「海老・袖白二本輪」の勝負服が作中に登場するジャージと似ていることもあって、ゲームやアニメのファンからも熱視線を浴びている。

 藤田氏は昨年JRAの馬主としてデビュー。各セールでの“爆買い”ぶりもかねてから話題になっていたが、昨年デビューした第1世代の5頭はみな勝ち上がり、半数を超える3頭が2勝をマークするという勝負強さは関係者の間で驚きを呼んだ。

 ジャングロも未勝利勝ちまでは4戦を要したものの、昨年12月の中京2歳S(OP)では1分8秒4の2歳レースレコードを叩き出す快勝。年明け初戦のマーガレットS(L)も難なく勝ち切り、圧倒的なスピードを武器に1200m戦で連勝を飾った。

 初の重賞挑戦となった前走は、キャリアで唯一馬券外(6着)に敗れたマイルの距離が不安視されながら、後続の追撃をしのいで逃げ切り勝ち。倒した相手がシンザン記念(G3)を勝っているマテンロウオリオンだったことを思えば、決して楽な相手関係ではなかったことがお分かりいただけるだろう。

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武豊騎手

 手綱を取った武豊騎手も「距離が課題かなと思っていた」と語りつつ、「我慢した感じ。勝ったことはすごく大きい」とし、重賞勝ちはもちろんのこと、マイルの距離に対応したという点も収穫として強調した。

『ウマ娘』の魅力を伝える「ウマ娘プロモーター」としてアニメに本人役として出演したほか、現在放映中のCMにも出演している武豊騎手。早くもG1に挑戦する新人オーナーについては「早すぎると思う」と笑ったが、オーナー自身もここまでの躍進は想像していなかったという。

『スポーツ報知』で展開している連載によると、POG雑誌の取材を受けた際、第2世代がデビューを迎える2年目の目標について聞かれ「重賞を勝ちたい」と答えたところ、その直後にジャングロがニュージーランドTを制覇。「まさか勝つとは思っていなかった」と、正直な気持ちを吐露している。

 距離の壁も含めてまだ課題は多く、オーナーも騎手も控えめに「チャレンジャーとして」という姿勢を見せてはいるが、そんなジャングロを後押しするのが武豊騎手×森秀行調教師という強力タッグである。

驚異的な勝負強さを誇る武豊×森秀行コンビ

 

 このコンビと言えば、1997年にシーキングザパールでこのレースを優勝。当時は東京開催だったとはいえ、ニュージーランドT(当時の名称はニュージーランドトロフィー4歳ステークス)を勝って本番に挑むという点も共通している。

 2000年にはエアシャカールで皐月賞(G1)と菊花賞(G1)の二冠に輝くなど、これまで武豊騎手×森秀行調教師のコンビで挑んだJRA・G1の成績は【3-8-2-7/23】。47.8%という高い連対率を誇っているのだ。

 武豊騎手も「長く乗せていただいている厩舎で、久しぶりにJRAの大きいところを勝ちたい気持ちは強い」と語っており、エアシャカールの菊花賞以来22年ぶりとなる森秀行厩舎の管理馬でのG1制覇に闘志を燃やしている。

 今回の東京・芝1600mという条件についても、「距離は同じだが、メンバーも含めて条件は違う」と言い、「イメージ的にはスプリンターかなという感じ」と、ジャングロにとって適条件でないことを示唆。

 それでも「東京のマイル(=ベゴニア賞)は6着でしたが、当時とは馬の強さが全然違う。今ならもっとやれるかなと思う」という前向きなコメントも飛び出した。

 “持ってる”新人オーナーの豪運と経験豊富な強力タッグを追い風に、あっと驚くような一発が飛び出すか。多くの人々の期待と応援を背に、「海老・袖白日本輪」の勝負服が走り出す。

(文=木場七也)

<著者プロフィール>
 29歳・右投右打。
本業は野球関係ながら土日は9時から17時までグリーンチャンネル固定の競馬狂。
ヘニーヒューズ産駒で天下を獲ることを夢見て一口馬主にも挑戦中。

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