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JRA【鳴尾記念(G3)展望】エアグルーヴ、ラヴズオンリーユーら名牝も苦杯!? ジェラルディーナに立ちはだかるのは「池江泰寿厩舎×D.レーン」ヴェルトライゼンデ

JRA【鳴尾記念(G3)展望】エアグルーヴ、ラヴズオンリーユーら名牝も苦杯!? ジェラルディーナに立ちはだかるのは「池江泰寿厩舎×D.レーン」ヴェルトライゼンデの画像1

 6月4日、中京競馬場では今年で75回目を迎える伝統の鳴尾記念(G3)が行われる。

 昨年はユニコーンライオンがこのレースを勝利。宝塚記念(G1)でも果敢な先行策で2着に逃げ粘った。今年も春競馬の総決算レースを見据える馬が揃いそうだ。

 昨年夏から秋にかけて条件クラスを3連勝したジェラルディーナ(牝4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)は改めて重賞初勝利を視界に入れている。

 4連勝を懸けた昨年12月のチャレンジC(G3)で2番人気に推されたが、外を回った馬が上位を独占した中、終始インを通っての4着に敗れた。

 今年は京都記念(G2)で始動し、またも4着に敗退。その後、大阪杯(G1)を除外され、翌週の阪神牝馬S(G2)に向かったが、久々の距離短縮でやや追走に苦労した。それでも最後方から直線脚を伸ばして0.4秒差の6着まで追い上げた。

 今回は再び距離を延長して福永祐一騎手が手綱を取る。オープン昇級後は3戦続けて馬券圏外に沈んでいるが、近2戦はどちらも上がり最速を記録しているように切れ味は一級品。展開が向けば、突き抜けてもおかしくないだろう。

 ただし近年の鳴尾記念は、牝馬にとって鬼門のレースとなっている。牝馬の優勝は1992年のタケノベルベットが最後。それ以降の30年間で19頭の牝馬が出走するも、牡馬・セン馬の壁に阻まれている。

 19頭の中にはダンスパートナー、エアグルーヴ、ラヴズオンリーユーといった名牝もいたが、牡馬の牙城を崩せていない。ジェラルディーナは壁を突き破ることができるか。

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ヴェルトライゼンデ

 1年5か月ぶりの実戦復帰となるヴェルトライゼンデ(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)も、実績的にG3ならいきなり激走しても驚けない。

 2年前のクラシック三冠すべてに出走したコントレイル世代の1頭で、日本ダービー(G1)では3着に入っている。他にもホープフルS(G1)、スプリングS(G2)、神戸新聞杯(G2)、AJCC(G2)の4つの重賞で2着の好走実績がある。

 昨年1月のAJCC後に右前屈腱炎が判明し、長期休養していたヴェルトライゼンデだが、今月上旬に栗東に帰厩。復帰戦に向けて出走態勢は整いつつある。

 久々の実戦でコンビを組むのはD.レーン騎手だ。初来日した19年にはメールドグラースでこのレースを制覇。その後、レーン騎手の地元オーストラリアで行われたコーフィールドC(G1)を同コンビで制している。

 管理する池江師も鳴尾記念は通算5勝(12、15~18年)と好相性を誇る。1週前には栗東坂路で50.9秒-11.7秒のハードトレーニングを課して着実に上昇。長期休養明け初戦で重賞初勝利を挙げられるか。

 前走の新潟大賞典(G3)で2着に好走したカイザーバローズ(牡4歳、栗東・中内田充正)も勝機をうかがう。

 本馬の父はディープインパクトで、母の父がストームキャットなので、ニックスと呼ばれる黄金配合だ。このニックスは古馬になってからの成長力にも期待できるのが特徴。実際に昇級初戦の前走はスタートで他馬と接触する不利がありながらも直線差し込んで、勝ち馬のレッドガランをクビ差まで追い詰めた。

 初の重賞挑戦で勝利こそ逃したが、今回はコンビ4戦3勝の川田将雅騎手に乗り替わって必勝態勢で臨む。

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サンレイポケット

 サンレイポケット(牡7歳、栗東・高橋義忠厩舎)は、昨年の天皇賞・秋(G1)とジャパンC(G1)で連続4着に健闘。今年初戦の京都記念でも3着と力を示していた。

 前走は得意の左回りに替わった金鯱賞(G2)で3番人気に支持されたが、直線の反応が今ひとつで7着。昨年の毎日王冠(G2)以来となる掲示板外に消えた。

 前走後は放牧に出され、大目標の宝塚記念を見据えての一戦を迎える。1番人気で6着に敗れた1年前の借りも返したいところだろう。

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ギベオン

 重賞2勝をいずれも中京芝2000mで挙げているギベオン(牡7歳、栗東・藤原英昭厩舎)は、近走無難な先行策が目立つが、結果に結びついていない。昨年の金鯱賞(G2)で見せたような思い切りが欲しい。

 キングオブドラゴン(牡5歳、栗東・矢作芳人厩舎)は、2歳秋から2年近く1勝クラスにとどまっていたが、逃げるようになってから成績が向上。約4か月間で3勝を挙げ、あっという間にオープン昇級を果たした。前走の阪神大賞典(G2)は4番人気に支持され、0.7秒差の6着。一気に1000m短縮となるが、すんなりハナを奪えれば面白い存在だ。

 この他には、同コースで行われた昨年12月の中日新聞杯を勝利しているショウナンバルディ(牡6歳、栗東・松下武士厩舎)、頸椎椎間板ヘルニアの手術から復帰したばかりの柴田善臣騎手が手綱を取るサンアップルトン(牡6歳、美浦・中野栄治厩舎)なども出走を予定している。

 30年ぶりの牝馬優勝を狙うジェラルディーナは、宝塚記念、そして秋の大舞台を見据えて賞金を加算しておきたいところだろう。注目の鳴尾記念は6月4日、15時35分発走予定となっている。

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