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今村聖奈に「すっかり水を空けられた」藤田菜七子が手にした大チャンス!大物馬主素質馬で示したい女性騎手先駆者の意地

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藤田菜七子騎手

 先週の紫苑S(G3)で6着に敗れたニシノラブウインク(牝3歳、美浦・小手川準厩舎)が、藤田菜七子騎手との新コンビで来月23日の新潟牝馬S(OP)に向かうことが分かった。

 エピファネイア産駒の同馬は、半姉に2014年のオークス(G1)で4着に善戦したニシノアカツキがいる血統。今年3月のフラワーC(G3)ではスタニングローズから半馬身差の2着に入っている素質馬だ。

 同レースの後は果敢にオークス(G1)へ挑戦。単勝万馬券の超人気薄だったものの、積極的にハナを奪うと残り200mまで先頭をキープ。最後はさすがに力尽きたが、スターズオンアースから1秒1差の8着は大健闘といっていいだろう。

 その後は休養を挟み、秋華賞(G1)への優先出走権を懸けて紫苑Sに挑むも敗戦。前回とは打って変わった中団待機策で道中やや折り合いに苦戦したのも、最後に伸びを欠いた理由の1つか。

 レース後、手綱を取った三浦皇成騎手も「道中で力んでいた。今日はリラックスさせることができなかった」とのコメントを残している。

 同馬を所有する西山茂行オーナーの公式ブログによると、次走は東京競馬場のハンデ戦か牝馬限定のユートピアS(3勝クラス)を検討していたようだが、管理する小手川師が新潟牝馬Sへの参戦を進言してこれを承諾。

 菊花賞(G1)当日の裏開催である新潟が舞台のうえ、斤量が51キロということもあり、鞍上選びがやや難航したようだが、最終的には藤田菜七子騎手に白羽の矢が立ったようだ。

 西山オーナーは「折り合いの難しい馬だが藤田菜七子なら当たりも柔らかいし、案外ハマるかもしれないね」と、期待をブログに綴っている。ローカルの裏開催とはいえ、当日は多くの注目が集まりそうだ。

「ちなみに新潟牝馬Sは同距離で行われるエリザベス女王杯(G1)の前哨戦的な位置付けとして2020年に新設されており、昨年は2着だったソフトフルートが本番で4着に好走しています。

ニシノラブウインクもここで好走することがあれば、秋の女王決定戦への参戦も視野に入ってくるかもしれませんね」(競馬誌ライター)

 また、新パートナーに選ばれた藤田菜七子騎手にとっても、ここは力の入る一戦になりそうだ。

 2016年にデビュー以来、これまで女性ジョッキーとして数々の金字塔を打ち立ててきた同騎手。しかし、7年目の今シーズンは先週終了時点でわずか5勝と、騎手人生でかつてないほどの苦戦を強いられている。

 一方で、今年3月にデビューした後輩の今村聖奈騎手が大ブレイク。重賞初騎乗初Vや、わずか5ヶ月あまりでG1騎乗が可能になる31勝をクリアするなど、毎週のようにメディアを沸かせているのは周知の通りだ。

 また、同じく後輩女性ジョッキーである永島まなみ、古川奈穂両騎手も着実に勝ち星を積み重ねている。そのため、夏競馬でもわずか1勝に終わった菜七子騎手は、その存在感が日に日に薄まりつつあるのも否定できない。

 保持している女性騎手のJRA年間最多勝利記録である43勝も、今村騎手に破られるのはもはや時間の問題だろう。西山オーナーにもブログで「今や今村聖奈にすっかり水を空けられた女性騎手」と書かれてしまっている。

「ちなみに菜七子騎手は、女性騎手として最長の騎乗機会7週連続勝利という記録も持っていますが、今村騎手も現在7週連続で並んでいるため、今週末には更新されそうな勢いです。

ニシノラブウインクの依頼はそんな同騎手に舞い込んだ久々のチャンスだと思われるだけに、なんとか結果を出したいところですね。西山オーナーのコメントも発破をかける意味でのものと思われます」(同)

 昨今の女性騎手ブームの火付け役となったのが藤田菜七子騎手であることは間違いないだろう。果たして先駆者としての意地を見せられるだろうか。

冨樫某

冨樫某

キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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