小倉で輝いた今村聖奈に嬉しいタイトル、藤田菜七子「最多勝」超えも時間の問題?
先週土日の小倉開催で4勝を挙げ、JRA通算36勝(地方競馬含めて通算40勝)とした今村聖奈騎手の勢いが止まらない。今夏の小倉では16勝(2着12回)をマークし、小倉リーディングでも松山弘平騎手(22勝)、西村淳也騎手(16勝・2着18回)に次ぐ3位と大健闘だった。
その活躍が認められ、夏の小倉開催で顕著な活躍を見せた騎手や調教師に送られる「小倉ターフ賞」を受賞。同賞はかつて武豊や福永祐一、川田将雅などトップジョッキーも受賞した栄誉ある賞だが、新人騎手が受賞するのは今回の今村騎手が初めてとなる。
テイエムスパーダ(牝3歳、栗東・五十嵐忠男厩舎)に騎乗した7月3日のCBC賞(G2)で重賞初騎乗初制覇をJRAレコードで達成し、8月20日にはG1騎乗が可能になる31勝目を挙げるなど夏の小倉を大いに盛り上げたことが、受賞の最大理由である。
今村騎手は「尊敬する武豊騎手や福永騎手、川田騎手が獲られている小倉ターフ賞に1年目から選んでいただいたことに感謝していますし、大変光栄に思います。小倉は父(今村康成助手)の滞在時に付きっきりで応援に来ていた場所。大好きな競馬場で最終日まで順調に来られたのは、たくさんの人たちの支えがあったからこそ。これからも感謝の気持ちを忘れず、日々向上心を持って馬に向き合っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします」(JRA発表)と謙遜しながらも喜びを見せた。
見えてきた年間最多勝クイーンの先輩・藤田菜七子の背中
両日で複数勝利を飾り、JRA年間36勝とした今村騎手。次のターゲットとなる記録はJRA女性騎手の年間最多勝である43勝(2019年・藤田菜七子騎手)の更新か。斤量で有利になる“菜七子ルール”の追い風もあるとはいえ、先輩の背中はすぐそこに見えている。
重賞初の女性騎手対決が実現した7月のアイビスSD(G3)では、本人は「特に意識してない」というコメントを残したが、8月にホリプロとマネージメント契約した際には「尊敬する先輩」とも語っていたように、何かと比較される相手でもある。
やはりファンからの注目は大きく、ネットの掲示板やSNSなどでも2人の成績をチェックしているファンも多い。残りは約3ヶ月と十分な時間が残されており、菜七子超えにも現実味が増してきた。
話題性では既に藤田騎手を圧倒するほどの存在感を見せている今村騎手。秋競馬でのG1初騎乗の可能性にも注目が集まる中、どこまで勝ち鞍を伸ばすだろうか。
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