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【菊花賞(G1)予想】ガイアフォースは自信の切り!乱菊だからこそ春の実績馬を中心視

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 今回はクラシック3冠の最後の関門となる長距離戦、菊花賞(G1)を予想していく。

 まずは過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていくことにしよう。
神戸新聞杯 15頭
セントライト記念 7頭
札幌記念、ラジオNIKKEI賞 各1頭
条件特別(2勝クラス) 6頭
となっている。2007年に神戸新聞杯(G2)が従来の2000mから2400mに距離延長されて以降、ここをステップに菊花賞で好走する例が急増した。過去10年でも7頭が神戸新聞杯経由で戴冠している。ただし、阪神3000mで開催された昨年の菊花賞に関しては神戸新聞杯組が1頭も馬券圏内に入らず、1着2着はともにセントライト記念組だったことに留意したい。

 続いて人気順の成績を見ていこう。
1番人気 5-0-2-3
2番人気 0-2-0-8
3番人気 2-1-1-6
4~6番人気 2-4-3-21
7~9番人気 1-2-2-25
10番人気以下 0-1-2-87
となっている。数字の上では1番人気は信用できる数字と言える。ただ、近5年では2勝3着1回と毎年来ているわけではないので過信は禁物。ここでも4番人気以下の中穴の好走が多く、4番人気と5番人気は比較的良績が残っている。10番人気以下の穴馬は実績として残っているが、3頭のうち2頭は17年の極悪馬場で開催されたレースで1番人気のキセキが勝ったものの2着、3着が10番人気以下で55万馬券の穴が開いたもの。開催条件が極端に振れるか、実績の割に極端な人気薄になっているなど以外は軽視していいだろう。

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アスクビクターモア

 これを踏まえて「◎」は人気サイドだが14番アスクビクターモアとする。

 前走はセントライト記念(G2)。3番手から競馬を進め、直線で手応えのあるまま上がっていったもののガイアフォースとの叩き合いで及ばず2着に敗れた。

 セントライト記念の予想でも書いたが、メンバーの中では皐月賞(G1)5着、日本ダービー(G1)3着、さらに弥生賞(G2)にも勝っており実績は最上位は菊花賞になっても変わらない。2歳時から春シーズンにかけては、ダービーを制したドウデュースと差のない好勝負をしているのも見逃せない点だろう。

 例年言われることではあるが、上がり馬と春の実績馬のどちらを上位に見るかという話になる。昨年のタイトルホルダーはセントライト記念大敗のイメージが強く残るのだが、皐月賞2着の実績を持つ実績馬。コントレイルは言わずもがなだが、ワールドプレミアにしても、フィエールマンにしても、キセキにしても春になにがしかの実績を残してきていた。

 近5年がそういう傾向にあるだけに、セントライト記念を勝てなかったからとて見送るわけにはいかない1頭だ。昨年こそディープインパクト産駒は馬券圏内に入らなかったが過去の実績を見れば圧倒的にディープ産駒が多い。昨年とて母父ディープインパクトが2着、3着となっている。

 陣営からも気配は前走以上と強気なコメントが出ている。ダービー3着馬の実績はやはり伊達ではないと見て本命としたい。


「○」は人気薄、5番のヤマニンゼストを挙げる。

 前走は神戸新聞杯。人気薄だったこともあって後方から思い切った競馬をし、直線でよく追い上げるも前の馬を捉えきれず2着となった。

 上記では上がり馬はちょっと……という話をしたが、逆にこちらは夏の上がり馬。と言っても、5戦目で未勝利脱出、1勝クラスを連勝して臨んだ2勝クラスでは人気を背負うも6着に敗れる。前走の不人気はこれに起因していると思われるが、乗り替わった武豊騎手が好騎乗を見せて一介の条件馬ながら優先出走権をもぎとった。

 陣営も前走が目一杯と見ているようで、相手が強化されるG1では「よほど上手く立ち回って入着まで」とコメントしている。しかし、鞍上は前走に引き続きレジェンドが騎乗する。菊花賞通算5勝は「現役」最多ではなく、「史上」最多。長距離レースを知り尽くしているからこそできた芸当と言える。

 本人も公式サイトの日記の中で「馬ごみは平気ですし、距離が延びるのも歓迎」と記している。人気薄の強みを活かす競馬をするつもり、と腹に一物あるよう。菊花賞最多勝ジョッキーの底力を見せてもらいたいという希望込みで対抗とした。

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ドゥラドーレス 撮影:Ruriko.I

「▲」は11番ドゥラドーレスを推す。

 前走は藻岩山特別(2勝クラス)。圧倒的な1番人気に推され中団からの競馬。直線でしっかり伸びて後続の古馬勢を突き放し、2馬身半差をつける完勝だった。

 こちらは上がり馬というか春に毎日杯(G3)3着の実績があり、夏にかけて勝ち星を積み上げて出走に漕ぎ着けたという感じの馬。キャリア5戦で3勝3着2回とすべて馬券圏内に入る堅実派であり、上記のように重賞での好走実績がある上に5戦すべてで上がり最速をマークしており、2走前は上がり33.0秒の鬼脚を記録している(結果は3着)など、実力は実績以上と見ている。

 陣営も直前の動きは合格点とし「自分の走りができれば好走しても不思議ではない」とかなり強気のコメントを出している。2000mより長い距離経験がないことが懸念されるところではあるが、先週秋華賞(G1)でナミュールを2着に持ってきた横山武史騎手が鞍上。昨年タイトルホルダーで阪神3000mを制していることもあり、上手く乗りこなすのではないか。


「△」は穴人気しそうな4番ボルドグフーシュと18番セレシオン、人気サイドの17番ジャスティンパレスの3頭。

 ボルドグフーシュの前走は神戸新聞杯で、出遅れから後方待機策を採ってレースを進め、直線では上がり最速をマークするも位置取りの差で届かず3着となった。

 2歳時はパッとしない馬だったが3歳になった途端に覚醒したかのように好走。重賞では前走3着以外に春も京都新聞杯(G2)3着があり、すっかり堅実派の1頭と化している。1勝クラスで2400m戦も勝利しているので、距離はある程度メドが立っていると見ていいだろう。

 陣営も「前走はレースで一度使っていれば違った」として「ここは上積みが十分あり上手く捌ければチャンスはある」と強気のコメント。前走は着差がついているが、ここでは逆転の目も十分あると考えている。過去10年で5勝を挙げている2枠に入ったのも引きの良さを感じるので、押さえておきたい。

 セレシオンの前走は阿賀野川特別(2勝クラス)で、3番手から前を見る競馬で直線突き放し、古馬を相手に3馬身半差と圧勝している。

 すでにこの予想を書いている時点で話題に上っているので、当日は人気しそうな気配を感じるが、菊花賞と友道康夫厩舎の相性の良さ、加えて同厩舎で阿賀野川特別を使った馬と菊花賞の相性の良さはやはりデータとして無視できない。特に18年の2着、3着を友道厩舎が占めただけでなく、3着のユーキャンスマイルは阿賀野川特別からの臨戦だった。

 鞍上も過去10年で【2-3-1-4】と菊花賞と好相性を見せている福永祐一騎手。昨年のディヴァインラヴ(6番人気)や19年サトノルークス(8番人気)など人気薄でも持ってきている手腕はレジェンド武豊騎手に劣るものではない。

 陣営は大外枠を引いたことで「レースを進める選択肢が狭まった」と肩を落としているようだが、昨年2着のオーソクレースは18番枠だったほか、8枠は勝ちこそないがレースとの相性は悪くない。そこは騎手の腕でカバーできる範疇と見て押さえておきたい。

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ジャスティンパレス

 ジャスティンパレスの前走は神戸新聞杯で、道中4番手からの積極的な競馬で直線抜けだし、後続をシャットアウトする強い勝ち方を収めた。

 こちらは2歳G1のホープフルSから前哨戦を使わずにクラシックを走ったので、実績らしい実績が前走まで残っていなかったのが実際のところ。皐月賞もダービーも9着といいところがなかった。前走さほどに人気しなかったのも頷けるところだ。

 今回は前走を勝った反動どころかさらに上積みがあるようで「馬体も良くなって落ち着きも出てきた」とデキの良さを伝えるコメントが陣営から出ている。◎アスクビクターモアと同じく相性のいいディープインパクト産駒。ここで一花咲かせてもおかしくはない。

 人気どころでは1番ガイアフォースを切り。

 前走はセントライト記念で好位から直線で追い比べを制し、春の実績馬アスクビクターモアをアタマ差退けて勝利した。

 元々評価の高かった馬で、未勝利の勝ち上がりが遅かったせいで春のクラシックには間に合わなかったものの、前走で評判に違わぬ走りをしたせいで最右翼と見られているようだ。また、父が15年の菊花賞を制したキタサンブラックということも影響しているだろう。

 確かに、ここまでの5戦でパーフェクト連対しているのは相応に実力のある馬だからこそ。だが、一方で過去10年、セントライト記念から転戦してきた馬で春のクラシックに間に合わなかったのは12年2着のスカイディグニティ1頭のみ。また、セントライト記念の勝ち馬が菊花賞を勝ったのは父のキタサンブラック1頭しかいない。

 前走を勝った割に最内枠を引いたことで陣営は今ひとつ歯切れが悪く、距離についても「こなしてほしい」と嘆願レベル。マークされることも懸念材料として挙げており、前走の勝ちを額面通り受け取って押さえるのは抵抗がある。前走の反動も少なからずあったようで、調教後馬体重も前走から10kg減らしているのもマイナス材料だ。

 人気サイドだからこそ、こうした懸念材料が次々出てくるのは切る理由になり得る。

 ということで、今回は4番、5番、11番、14番、17番、18番の6頭で3連複BOX20点勝負とする。ガイアフォースは消したが、人気サイドをそれなりに押さえているので、組み合わせによってはトリガミの可能性もあるが、レジェンドの騎乗マジックがハマってヤマニンゼストあたりが好走すれば一気に好配当も見えてくる。

トーラス神田

トーラス神田

オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」。

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