
地方競馬「大量除外」でまさかの「牝馬限定戦」に。思い出されるJRA函館スプリントSの「16億円」
7日、地方競馬で「異例」の事態が発生した。
園田競馬8Rは12頭立てで行われるはずだったが、半数以上の7頭が「競走除外」になった。
競走除外の原因は負担重量の「記載間違い」のためだった。本来、3歳牡馬は55キロの斤量だが、ミスにより出馬表に56キロと記載。牝馬との斤量差が2キロに広がってしまい、公正な競馬が確保できなくなるとして7頭の牡馬が競走除外になった。
これにより、12頭立ての3歳混合戦で行われるはずのレースが、5頭立て“牝馬限定戦”になってしまった。すでに予想をしていたファンにとっては、痛手だったはずだ。
今回、園田競馬で発生してしまった大量の競走除外だが、昨年にJRAでもこれ以上の競走除外が発生したことは記憶に新しいだろう。
昨年6月、JRAは禁止薬物テオブロミンが混入された飼料添加物グリーンカルを摂取した恐れがあるとして、その週に出走する156頭を競走除外にすると発表した。
このグリーンカルの流通、販売を行っていたのは主にJRAファシリティーズなど、JRAの関連の4社。正規のルートで購入した商品が原因で、156頭ものサラブレッドが予定のレースに出走できない事態となってしまった。
禁止薬物騒動が発生した週に行われた函館スプリントS(G3)も、この煽りを大きく受けた。本来、13頭立てで行われる予定だったが、約半数の6頭が除外。この除外対象にはダノンスマッシュなどの有力馬も含まれており、がっかりしたファンも多かっただろう。
この競走除外の影響は馬券売上にも顕著にみられた。このときの函館スプリントSの売上は27億2416万6700円で、前年から37.1%減少している。金額にして、約「16億円」の減少だ。やはり大量除外がファンの購買意欲を大きく下げたことが、売上ダウンの原因に思われる。
それだけに園田競馬の大量除外も大きな影響を与えたのではないだろうか。影響額も気になるところだ。
ちなみに5頭立てで行われたレース結果は、2番人気→1番人気→3番人気の順で決着。三連複210円、三連単1620円の堅い配当になった。もしかすると配当よりも、返還金額の方が多いなんて人もいたのでは……。
馬主、陣営には全く非のない除外だけに、今後は同様の事態が起こらないことを願うばかりだ。
PICK UP
Ranking
5:30更新元JRA藤田伸二氏「置いてきぼり」大塚騎手に同情……木村哲也調教師のパワハラ問題に「本人はあまりピンと来てない」
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
【徹底考察】天皇賞・秋(G1) ルージュバック「戴冠へ機は熟したのか……目下の充実ぶりは出走馬No.1も『臨戦過程』に大きな落とし穴?」
- 武豊「爆弾発言」にインタビュアーもタジタジ、今村聖奈ら「6人騎乗停止」で蒸し返されたアンラッキーな被害者
- 【徹底考察】みやこS(G3) ラニ「この馬は間違いなく偉大なチャレンジャーだ。だが、『日本』で本当に強いのか、それとも……」
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 武豊を潰した新人騎手「暴走」に物議!? 連続斜行でレースぶち壊し……未だデビューから1人だけ勝てない「焦り」か
- 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?