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JRA M.デムーロ「誤算続き」チグハグ騎乗で赤っ恥!? ライバルにまさかの「Vロード譲渡」 かつての勝負強さは見る影もなし……

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 17日に中山競馬場で行われた京成杯(G3)は、C.ルメール騎手の1番人気グラティアスが快勝。19年の阪神JF(G1)を圧勝したレシステンシアを姉に持つ良血馬が、皐月賞(G1)と同じ中山・芝2000mの舞台でその潜在能力の高さを証明した。

 ルメール騎手が「楽勝でした。体も大きくなって、少し大人になりました。G1レースにもいけると思います」とG1を意識する発言が出るほど勝ち馬を絶賛。

 その一方、2着に敗れたタイムトゥヘヴン(牡3、美浦・戸田博文厩舎)のM.デムーロ騎手には悔いが残る敗戦だったかもしれない。

 12頭立てとなったレースでタイムトゥヘヴンは1枠1番、グラティアスは3枠3番といずれも内枠。好スタートを決めたタイムトゥヘヴンのデムーロ騎手は、周りの出方を窺ったものの、これといって主張する馬はいなかった。

 そのまま押し出されるような格好で先頭に立つと、行きたがるパートナーを懸命になだめながらレースを先導する展開。デムーロ騎手にとっても不本意な形での逃げとあってか、道中は14秒0、13秒3という明らかに遅いラップが刻まれ、1000m通過が63秒7という超スローペースで流れた。

 後半に差し掛かりペースが上がり始めたところで、ようやく後続が動き始める。タイムトゥヘヴンをマークしていたルメール騎手のグラティアスが射程圏に捉えるべく追い出しを開始。インピッタリで追走しているグラティアスが、前を走るタイムトゥヘヴンを交わすためには外に進路を求めるしかないように見えた。

 だが、最後の直線でデムーロ騎手は、内ではなく外にパートナーを誘導。そのお陰でルメール騎手とグラティアスの前方を遮るものはなくなった。最短距離を通れたコーナーワークを利してライバルに並びかけると、ゴールでは2馬身半の差をつける圧勝を飾った。

 結果的にデムーロ騎手は、図らずも敵に塩を送ることになってしまった。

 この敗戦に「ハナに行きたくはありませんでした。ゆっくり行っていましたが、誰も来ませんでした。直線に向いたら一番いいところを走りたかったですが、内から勝ち馬が良い脚で来ていました」と振り返ったデムーロ騎手。

 前に馬を置いての好位抜け出しを狙っていたようだが、行く馬がおらず仕方なしの逃げ。さらには一番いいところを狙ったはずの進路選びも、自身があえて選ばなかった内からルメール騎手に出し抜かれるという誤算続きとなってしまった。

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