一口当たり「2823万円」の回収!?「2万円台」のリーズナブル価格でクロノジェネシス超え、10億円以上稼いだ「回収率No.1」クラブ馬とは
同馬は、芝レースでデビューするも新馬戦は3着と惜敗。未勝利を勝ち上がったのは6戦目で、出資者にしてもそれほど期待は大きくなかったのかもしれない。
しかし、8戦目にダート戦を使われると、破竹の3連勝でオープン入り。その後も現役引退までにG1レースで9勝(地方含む)と末永く活躍し、累計で10億2320万円を獲得した。
■一口馬主クラブ 回収率トップ10(順位、馬名、性別、募集価格、回収率)
1位 エスポワールシチー(牡)1200万円(8527%)
2位 クロノジェネシス(牝)1400万円(8066%)
3位 アーモンドアイ(牝)3000万円(6384%)
4位 ジェンティルドンナ(牝)3400万円(5077%)
5位 ローレルゲレイロ(牡)1000万円(4917%)
6位 ヴァーミリアン(牡)2400万円(4869%)
7位 ドリームジャーニー(牡)2000万円(4240%)
8位 リスグラシュー(牝)3000万円(4057%)
9位 ブルーコンコルド(牡)2520万円(3880%)
10位 ブエナビスタ(牝)4000万円(3697%)
クロノジェネシスやドリームジャーニー、ヴァーミリアン辺りは比較的安価だったといえるが、アーモンドアイやジェンティルドンナにしても牝馬とはいえ3000万円以上の募集価格。一方で、歴代1位の回収率を誇るエスポワールシチーは牡馬でありながら募集価格が1200万円で、オルフェーヴルに比べれば「1/5」という価格差が回収率「歴代1位」のポイントだといえるだろう。
気になるエスポワールシチーの回収額は、単純計算で約205万円(2.4万円×85.27)。友駿ホースクラブが500口の分割となるため一口当たりの回収額はクロノジェネシスに及ばないが、一口の募集価格が「2万4000円」というリーズナブルな価格であった。
仮にクロノジェネシスの一口35万円より少ない33万6000円(14口)出資していれば、回収額はなんと約2865万円。それでも現時点のクロノジェネシス(約2823万円)を上回っているのだから、いかにお得だったかがわかるだろう。
トップ10入りは果たせなかったが、ジャパンC(G1)、宝塚記念を制したタップダンスシチーも回収率12位と健闘している友駿ホースクラブ。近年はG1レースでの活躍が見られないが、再び息を吹き返すことに期待したいところだ。
(文=北野なるはや)
<著者プロフィール>
某競走馬育成牧場で働いた後、様々なジャンルの仕事で競馬関連会社を転々とする。その後、好きが高じて趣味でプログラミングを学習。馬券には一切のロマンを挟まないデータ派であるが、POG(ペーパーオーナーゲーム)では馬体派という奇妙な一面も持つ。
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