JRA神戸新聞杯(G2)4戦4勝「ルメール・マジック」不発……キングストンボーイ藤沢和雄厩舎は新鋭予想家の“格言”の前に沈む?

26日、中京競馬場では神戸新聞杯(G2)が行われ、2番人気ステラヴェローチェが優勝。2着レッドジェネシス、3着モンテディオの上位3頭が菊花賞(G1)への優先出走権を獲得した。
一方、今年のダービー馬シャフリヤールは直線伸びあぐね4着。騎乗した福永祐一騎手はレース後、「良馬場でこそのタイプと感じました」と不良馬場に敗因を求めた。
雨に泣いたのは、今年の青葉賞(G2)でワンツーを決めた2頭も同じだった。
4か月前の青葉賞でゴール前の激戦を制し、重賞2勝目を飾ったワンダフルタウン。ダービー10着から挽回を期しての復帰初戦だった。陣営のコメントからも「時計のかかる馬場は歓迎」のはずで4番人気に支持されたが、さすがに今回は馬場が悪すぎたか。道中は好位を進むも直線失速し、勝ち馬から1秒4差の8着に敗れた。
そのワンダフルタウンと青葉賞でハナ差の2着だったのがキングストンボーイ(牡3歳、美浦・藤沢和雄厩舎)だ。
来年春に定年を迎える藤沢和調教師にとって、今年のクラシックは最後のチャンス。青葉賞で優先出走権を獲得したが、馬の将来を考え本番ダービーを自重したことも話題となった。

青葉賞以来の実戦では3番人気に支持された。前走で先着を許したワンダフルタウンを上回る人気を集めた理由の一つは、間違いなくC.ルメール騎手の存在だろう。今年は全国リーディングを独走中で、重賞レースでの勝負強さも際立っている。
しかも、この神戸新聞杯は過去4戦4勝(15年リアファル、16年サトノダイヤモンド、17年レイデオロ、19年サートゥルナーリア)という絶対的強さを誇っていた。
そんな“神戸新聞杯男”に託されたキングストンボーイは、好スタートを切ると前半は無理をせず中団後方に待機。すぐ目の前にシャフリヤールを見る形でレースを進めた。3角過ぎからシャフリヤールらとともに徐々に進出を開始。4角手前ではルメール騎手の手が激しく動きシャフリヤールに並びかけた。直線で右ムチが入ると大外を伸びかけたが、先に抜け出した上位3頭との差は埋まらず。4着シャフリヤールとはアタマ差の5着という結果に終わった。
レース後、ルメール騎手は「このような(しぶった)馬場で休み明けは大変ですね。良馬場の方が良いと思います」と、道悪に泣いたことを認めた。
キングストンボーイが不良馬場で走るのはデビュー2戦目のサウジアラビアRC(G3)以来2度目。前回は2番人気で、奇しくも同じ5着に敗れていた。前回に続き、道悪で人気を裏切る形となった。
だが、ある新鋭予想家の「格言」を知っているファンなら、キングストンボーイを消すことは簡単だったかもしれない。
その予想家とは『競馬予想TV!』(フジテレビONE)に出演中のキムラヨウヘイ氏だ。その予想理論は高く評価されていて、同番組での今年の回収率は100%に迫る勢いだとか。
「3年ほど前から『競馬予想TV!』に予想家として出演中のキムラ氏は、様々なファクターを独自の視点でプロファイリングしているのですが、非常に的確で分かりやすいと評判です。そんなキムラ氏の持論に『藤沢和雄厩舎の馬は、道悪の芝レースではパフォーマンスを落とす』というものがあります。
実際に今年の大阪杯(G1)ではグランアレグリアが重馬場に苦しみ、馬券圏外に沈むなど、この“格言”通りの結果。必ずしもそうとは限らないとは思いますが、今回も道悪になった時点でキングストンボーイを消したキムラファンもかなりいたのではないでしょうか」(競馬誌ライター)
藤沢和調教師の引退まで残り半年を切ったが、この格言を覚えておいても損はなさそうだ。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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