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白毛女王ソダシ、秋華賞制覇で「令和」の看板へ。オグリキャップら平成のアイドル伝説

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ソダシ 撮影:Ruriko.I

 17日、今年は阪神競馬場で行われる牝馬三冠最終戦の秋華賞(G1)。デビュー以来、数々の白毛馬の歴史を塗り替えたソダシ(牝3歳、栗東・須貝尚介厩舎)が、オークス(G1)の雪辱を晴らすか。今や押しも押されもせぬアイドルホースとしての地位を不動のモノにした同馬が”主役”であることは間違いないだろう。

 アイドルとは「熱狂的なファンを持つこと」を指す。日本競馬の歴史を振り返れば、ソダシと同じくアイドルホースと呼ばれた馬は数多く存在していた。

 昭和末期から平成元年にかけて、日本中を競馬ブームに巻き込んだ奇跡の芦毛馬オグリキャップ。「ナリブー」の愛称で、平成の競馬ブームに火をつけたナリタブライアン。2000年代初頭に大活躍したディープインパクトも、忘れられないアイドルホースといえる。

 こうしたアイドルホースに共通する点といえば、同じ時代に死闘を演じた好敵手(ライバル)がいたことだ。彼らがいたからこそ、主役の存在はより一層、輝きを増した。

「平成三強」として今も語り継がれるオグリキャップとスーパークリーク、イナリワンはお互い鎬(しのぎ)を削ったライバル同士であり、彼らの「ライバル物語」は今も色褪せることなく語り継がれている。

 アイドルホースに一矢報いたライバルといえば、前出のナリタブライアンに一矢報いたスターマンを挙げたい。

 1994年の京都新聞杯(G2)では単勝オッズ1.0倍のナリタブライアンを撃破。「関西からの刺客」というニックネームと共に、その衝撃は今でも多くの競馬ファンの記憶に残っている。

 国内で出走したレース全て、単勝オッズ1倍台に支持されたディープインパクト。数々の伝説を残した同馬と対戦して、一矢報いたのはハーツクライだ。2005年の有馬記念(G1)で単勝1.3倍の支持を集めたディープインパクトに国内唯一の土をつけたレースは、今でも「競馬に絶対はない」という格言と共にファンの記憶に刻まれている。

 ソダシと同じ牝馬のアイドルホースといえば、64年ぶりの牝馬による日本ダービー(G1)制覇を含むG1通算7勝したウオッカも忘れられない一頭だ。

 特にダイワスカーレットとの「ライバル物語」は有名で、対戦成績はウオッカの2勝3敗とほぼ互角。最後の対決となった2008年の天皇賞・秋(G1)の壮絶な1着争いは、今でも語り草になっている。

 現代に話を戻せば、先日、昨年の三冠馬コントレイルが年内2戦を終えて現役引退することが発表された。これはある意味、ソダシが来年以降もアイドルホースとして“一時代”を築く権利を得たといえるかもしれない。

 言い換えれば、ソダシが勝利して牝馬2冠を達成すれば、秋華賞は「令和」のアイドルホース誕生を決定づける記念すべきレースとして長くファンの記憶に刻まれるはずだ。

 またはソダシに一矢報いるような「刺客」が現れるか。オークスで同馬に土をつけたユーバーレーベンをはじめとする、同世代の牝馬たちと共に演じる秋華賞がファンの胸を打つ好レースになれば「ライバル物語」も後世に語り継がれることになるだろう。

 歴史に残る好レースになることを期待しながら、秋華賞のゲートが開くその時を待ちたい。

(文=鈴木TKO)

<著者プロフィール> 野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。

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