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JRA【マイルCS(G1)展望】グランアレグリア「蹄に痛み」は杞憂に終わる!? 充実一途シュネルマイスターに逆転の目は…グレナディアガーズ、インディチャンプも虎視眈々

JRA【マイルCS(G1)展望】グランアレグリア「蹄に痛み」は杞憂に終わる!? 充実一途シュネルマイスターに逆転の目は…グレナディアガーズ、インディチャンプも虎視眈々の画像1

 21日には阪神競馬場でマイルCS(G1)が開催される。過去2年の覇者に加え、今年は3歳勢の台頭が目立っており、非常にハイレベルなレースとなりそうだ。早速秋のマイル王決定戦を展望していこう。

 主役はもちろん女傑グランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)だろう。G1通算5勝を誇る名牝は、2006-07年ダイワメジャー以来となる連覇を視界に入れている。

 今年は大阪杯(G1)と天皇賞・秋(G1)で中距離G1に挑んだが一歩及ばず、それぞれ4着、3着に終わった。得意のマイル戦に戻って貫禄を示したい。

 春は大阪杯敗戦の後、ヴィクトリアマイル(G1)を完勝。この距離では牝馬には敵がいないことを改めて証明した。しかし、続く安田記念(G1)では、春3戦目というローテーションもあってか、ダノンキングリーによもやの敗戦を喫した。

 そのダノンキングリーは毎日王冠(G2)2着から香港マイルへの出走を予定。春のマイル王が不在なら、ここでは断然の主役で間違いないだろう。

 ただし、2000mを使っての中2週での続戦はグランアレグリアにとって理想とはいえない。さらに前走後には右前脚の蹄に痛みを発症。接着装蹄を施して続戦可能な状態まで回復しているというが、1週前追い切りは美浦坂路で軽めの調整しかできておらず、状態には不安が残る。

 マイルCSは藤沢和調教師にとって最も得意とするG1レースの一つ。もしグランアレグリアが勝てば、天皇賞・秋に並ぶ6度目制覇となる。来春の定年引退を前に勲章をもう一つ増やせるか。

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シュネルマイスター 撮影:Ruriko.I

 安田記念で女傑に半馬身差まで迫ったシュネルマイスター(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)は充実一途。ハイレベルと呼ばれる3歳世代のマイル王として、古馬相手に頂点を狙う。

 唯一の3歳馬として臨んだ安田記念では3着。さらに前走・毎日王冠では豪快な末脚でダノンキングリーを差し切るなど、そのスピードと底力は証明済み。状態に不安があるグランアレグリアを逆転する可能性は十分あるだろう。

 主戦のC.ルメール騎手はグランアレグリアに騎乗するため、今回はデビュー戦と安田記念で手綱を取った横山武史騎手とコンビ再結成。一流騎手への階段を着実に駆け上がっている騎手だけに不安はない。

 1週前追い切りは、美浦南Wで僚馬アルビージャ(3勝クラス)と併せ馬。横山武騎手を背に3馬身追走から4コーナーで並びかけ、最後は1馬身先着を果たした。

 横山武騎手は「しまいの反応を確かめる感じでしたが、いい動きでしたし、これだけ時計(5ハロン66秒8-ラスト11秒2)も出るんだから、すごい馬ですね」と『東京スポーツ』の取材に答えている。前走からさらに上積みを感じさせ、状態面に関しては文句なしといえるだろう。

 懸念があるとすれば、初となる関西圏への長距離輸送か。まだキャリアは6戦と浅く、今までと異なる環境で脆さが出なければいいが……。レース直前の状態をしっかり見極めたい。

 長距離輸送さえクリアできれば、ステルヴィオ以来3年ぶりの3歳馬によるマイルCS制覇、そして打倒グランアレグリアが十分に現実味を帯びている。

 シュネルマイスターが制した今年のNHKマイルC(G1)で1番人気に支持されていたのがグレナディアガーズ(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)だ。怪物フランケル産駒が昨年の朝日杯FS(G1)以来の勝利を狙う。

 今年は2歳マイル王としては異例のファルコンS(G3)から始動。確勝を期したが、ルークズネストに足をすくわれ2着に敗れた。さらにNHKマイルCでも3着、そして秋初戦の京成杯AH(G3)でも3着と、目下3戦連続で1番人気を裏切っている。

 結果が伴わないなか、今回は鞍上も乗り替わりとなる。デビューから手綱を取ってきた川田将雅騎手が、今回は同じ3歳馬のダノンザキッドを選択。池添謙一騎手が替わりを務める。

 1週前追い切りでコンタクトを取った池添騎手は、自らTwitterでその走りに言及。「一週前追い切り抜群でした!! G1馬だから当たり前かもしれんけど、トップレベルの走り 楽しみになりました」と馬の絵文字なども交えながらファンに報告している。

 近3走は結果が出ていないが、2戦2勝と得意な阪神を舞台に復活の勝利はなるか。代打の神様の勝負強さにも期待したい。

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 2年前に春秋マイル王に輝いたインディチャンプ(牡6歳、栗東・音無秀孝厩舎)は、その後もほぼ大崩れすることなく堅実に走っている。

 今春には高松宮記念(G1)で1200mにも挑戦。勝ったダノンスマッシュと0秒1差の3着に健闘した。春の大目標、安田記念では4着に敗れたが、グランアレグリアとは0秒2、シュネルマイスターとは0秒1と差のない競馬をしている。

 今回は5か月半ぶりの実戦となるが、これは昨年と同じローテーションで、1年前は2着に入っている。6歳を迎えても衰えは見せておらず、今年も上位争いは必至だろう。

 マイルCS後は、すでに招待を受諾している12月の香港マイル(G1)に進むことが濃厚。年齢的にマイルCSが国内最後のレースになる可能性もある。再び2年前の輝きを取り戻せるか。

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サリオス 撮影:Ruriko.I

 4歳世代の代表格はサリオス(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)だろう。デビュー3連勝で朝日杯FS(G1)を制したのが2年前。その後は皐月賞(G1)と日本ダービー(G1)でコントレイルの後塵を拝した。

 1年前に毎日王冠を勝ってからは、G1・3戦ですべて5着以下。不甲斐ない競馬が続いており、このままでは早熟という評価が下される可能性もある。

 ただし、半姉サラキアが5歳夏以降に活躍したように、血統的にこのまま終わる馬ではないはず。2歳マイル王に輝いた舞台で再び栄冠を手にすることはできるか。

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 川田騎手がグレナディアガーズを蹴って跨がるのはダノンザキッド(牡3歳、栗東・安田隆行厩舎)だ。

 昨年末にはデビュー3連勝でホープフルS(G1)を制覇。その時は2年連続の無敗三冠馬誕生も期待されたが、3歳初戦の弥生賞で3着敗れると、続く皐月賞ではまさかの15着大敗。さらにダービー前には骨折が判明し、一気にエリート街道から転落した。

 秋はマイル路線に活路を見いだすべく富士S(G2)で復帰。2番人気に支持されたが4着に敗れ、叩き2戦目で大一番を迎える。

 この他には、2月の東京新聞杯(G3)から5戦して「1-3-0-1」と堅実なカテドラル(牡5歳、栗東・池添学厩舎)、スワンS(G2)2着サウンドキアラ(牝6歳、栗東・安達昭夫厩舎)、同レース3着のホウオウアマゾン(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)ら伏兵陣も上位をうかがう。

 今年のマイルCSはグランアレグリアとシュネルマイスターがやや抜けた2強。これに他馬がどこまで太刀打ちできるか。発走は21日15時40分だ。

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