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JRAに異色の「25歳」新人ジョッキーが誕生! 騎手未経験でもデビュー前から超大物はなぜ?

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 8日、JRAは2022年度騎手免許試験の新規合格者を発表。今村康誠元騎手の長女である今村聖奈さんはじめ10名が見事合格。来月から晴れてJRA騎手となる。

 合格者10名のうち9名がJRA競馬学校の卒業生だが、一際異彩を放っているのは、競馬学校を経由せずに合格を勝ち取った小牧加矢太騎手だ。

 父はJRAの現役騎手として活躍中の小牧太騎手。加矢太騎手はこれまで障害馬術の選手として活動してきたが、来月よりJRAの障害専門騎手として新たにスタートを切る。

 競馬学校を介さずの合格は、2019年3月デビューの藤井勘一郎騎手以来の快挙。他にも地方競馬から移籍した小牧太騎手や岩田康誠騎手などもいるが、人数は決して多くない。

 加矢太騎手も中学卒業のタイミングで競馬学校の入学試験を受けたが、残念ながら不合格。翌年も再チャレンジする意向だったが、身長が伸びた影響で諦めた過去がある。ただ馬に乗ることだけは諦めず、高校生になってから本格的に馬術に挑戦。2020年の全日本障害飛越選手権をはじめ、数多くの馬術大会で優れた成績を収めてきた。

 25歳になっての合格は、約10年越しの悲願だったことだろう。競馬学校卒業生以外のJRA騎手免許合格は、海外や地方競馬で好成績を収めるなどの実績を有していないと難しいと考えられているだけに、馬術出身者が合格したということは、それだけ騎乗技術が優れているとJRAが判断したからだろう。

 そんな背景もあって、加矢太騎手には、新人ながら高い期待が寄せられている。『スポーツ報知』のインタビューにて、障害騎手の大先輩でもある杉山佳明厩舎の林満明調教助手は「乗馬と競馬は違うけど、腕は達者みたいだから」と答えており、騎乗技術については、問題なさそうだ。

 そして、何より大きな武器となるのが、新人障害騎手ならでは減量特典だ。

「平地競走ではよく見られるのですが、減量特典を有している障害騎手は珍しいと思います。うろ覚えで申し訳ないのですが、昨年引退した三津谷隼人騎手以来ではないでしょうか。

日本中央競馬会競馬施行規程の第74条によると、JRAの騎手免許を有している者で、JRAまたは他の競馬機関で騎手免許を受けた期間が5年未満であって勝利数が100勝以下であると、減量特典が与えられます。これが障害競走にも当てはまれば、加矢太騎手もデビューしてしばらくは減量騎手として騎乗できます。

障害競走は斤量が平地より重いことが有名ですが、減量特典を有した騎手が乗れば、その馬は平地と同じ水準の斤量で出走できます。そして、加矢太騎手は何と言っても馬術のスペシャリスト。レースに慣れれば、鬼に金棒となるかもしれませんよ」(競馬記者)

 無事にデビューとなれば、来月5日の中山4Rの障害未勝利戦になるかもしれない。馬術で培った技術を存分に発揮してくれるだろうか。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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