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アヤパンと破局に暴行事件、涙の復活……武幸四郎の抱える”ハンデ”と、兄・豊にない”魅力”

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 競馬界の「顔役」といえば、みなさんご存知の武豊で間違いないだろう。昨年、中央競馬通算勝利数は3,700勝を超え、重賞勝利数も300勝を達成と、空前絶後の記録を更新し続けている。40代後半ながら、2015年の勝利数は6年ぶりに100勝(最終的に106勝)の大台を突破し、その騎乗技術がいまだ衰えていないことを満天下に示している。

 ただ、その豊と同じ血を引く弟・武幸四郎は、成績というか「数字」でいえば、偉大な兄の足の小指くらいといわざるを得ないのが現状である。

 豊の中央競馬年間勝利数の最大値は212勝(05年)のJRA記録だが、幸四郎の最大値はデビュー3年目、1999年の62勝。その後も100勝に到達することはなく、09年以降は30勝にも到達できていない。

 ただ、知名度だけは一流ジョッキーにヒケをとらない。なんといっても「武豊の弟」というネームバリューがなせる業である点は否定できないが、彼自身がそうそうできない記録を残した部分もあるからだ。

 1997年にデビューした幸四郎。その2日目で、マイラーズカップ(G2)を、11番人気のオースミタイクーンで勝利。初勝利が重賞、さらにはJRA史上最短記録となるデビュー2日目での重賞勝利という快挙は、多くの競馬ファンに大きなインパクトをもたらした。その後数年は50~60勝あたりをキープしていたので、中堅どころの騎手として、そこそこの人気を博していたのだ。

 さらに、幸四郎は一般の知名度も高い。当時人気番組だったスポーツバラエティ『ジャンクSPORTS』(フジテレビ系)に定期的に出演し、合コン好きなどチャラめな素顔を披露したかと思えば、当時フジテレビのアナウンサーだった高島彩アナとの熱愛が報じられるなど、ハデに世間を騒がせていた。

 が、私生活の喧騒と反比例するように、その後成績は下降の一途をたどる。09年6月から同年11月にかけて118連敗を記録したこともあり、兄の豊がそのスランプを気にかけたくらいだった。

 さらに、3年間交際した高島彩とも破局。最後は待ち合わせ場所に彼女が現れず、幸四郎は号泣したとかなんとか……。

 ついには、11年、京都市東山区内の飲食店で居合わせた客の男に殴られ、左ほおを骨折する全治3カ月の重傷を負ってしまった。まさに踏んだり蹴ったりの状況である。

 その後復帰した幸四郎の姿には、なんとも哀愁が漂って仕方なかったものだが、13年、コンビを組んだ牝馬・メイショウマンボでG1を3勝(オークス、秋華賞、エリザベス女王杯)し、復活を宣言。オークス勝利時には、不遇の時代も支えてくれた「メイショウ」の馬主、松本好雄氏と共に涙を流した幸四郎。このシーンには、多くのファンが感動したことだろう(2015年は13勝とまた暗闇に入った感があるけど……)。

「騎乗技術は優れていますし、関係者の多くも幸四郎の実力を認めています。人気薄でも腹をくくったレースを見せた時には、穴を開けることも少なくありません。馬券的な見地からしても、ある程度信頼できる騎手の1人だとは思うんですが、問題は彼の”身長”。177cmという身長は、騎手としてはあまりにも高く、毎週過酷な減量を要求されるんです。体型のせいで『骨年齢が70代近い』と診断されたことすらあるほど。こればかりはどうしようもありませんが、メイショウマンボの例があるように、『たまに爆発する』彼のキャラクターもまた、日本競馬の一つのアクセントになっています」(競馬記者)

 競馬界の帝王である兄・豊がレースもプライベートもソツがなさ過ぎる分目立ってしまう弟だが、競馬ファンにとっても競馬界にとっても、「憎めないかわいいヤツ」ということなのだろう。少し待てば、また「幸四郎祭り」が見られるかもしれない。

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