パチスロ界の「レジェンド」新連載がスタート!!【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.01】

 回転するリールを「ぼーっ」と眺めていると、ピンクや黒、緑の塊が一定周期で通り過ぎるのがわかった。

「これを狙えば、そのうち揃うんだろ?」
 
そんな風に思いながら、バンド演奏でカウントインするかのごとく「ワン、ツー、スリー、フォー」とリズムを取りながらボタンを押し続けた。

 奇跡が起きたのは、下皿のメダルが残り数枚になった頃だった。

「じりりりりーん」

 古風なベルの音とともに、ピンク色の7絵柄が3つ、中段に揃った。

 パチンコのセブン機のような祝福のファンファーレもなく、「これが本当に大当りなのか」と不安になったりもしたが、いわゆるビギナーズラックというやつか。たったの千円で、生まれて初めてパチスロを当ててしまったのである。

 もし、あそこで両替機とメダル貸し機を間違えていなかったら、果たしていまの自分はあったのだろうか。人生、どこでどうなるかわからない。だからこそ、面白いんだけれども。

2002年8月、旅打ち取材で訪れた山口県のレトロホールにて、思い出のマシンと再会。

 

(文=アニマルかつみ)

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