パチスロ「時代を先取りしすぎたゆえに…」 ~2号機名機伝説「不遇のCタイプ機」編~【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.26】
これまでにも述べてきたとおり、2号機から許可された集中役は出玉性能の面においてパチスロの可能性を飛躍的に拡大した。
ボーナスを完全なるオマケと割り切り、集中役の長打による一撃必殺大量獲得に特化した『チャレンジマン』や『アラジン』は、巷のギャンブラーたちを熱狂させ社会現象的な大ヒットとなった。
一方、本来はパチスロにおける「いちばん偉い役」だったはずのビッグボーナスを廃し、完全に集中役をメインに据えた「Cタイプ機」もいくつか登場。斬新な仕様とゲーム性は大いに話題を呼んだ。
が、しかし。第24回で取り上げた限りなく純Aタイプ機に近い仕様の『クレイジーバブルス』は別として、いずれのCタイプ機も残念ながら主流として定着することなく短命に終わってしまう。
今回は、そんな不遇のCタイプ機たちをまとめてご紹介したい。
「アメリカーナ」や「リバティベル」と並ぶ0号機時代からのユニバーサル伝統のブランド名を冠した『トロピカーナA』は、「アメリカーナX-2」や「ファイアーバード7U」とともに1988年にリリースされたメーシー販売の2-1号機。
他の2機種が1号機の仕様を受け継ぐ極めてオーソドックスなAタイプだったのに対し、こちらはビッグを搭載せず「パーティーチャンス(PC)」と称するシングルボーナスの集中役をメインに据えた完全なるCタイプだ。
PCの平均獲得枚数は約400枚(設定1)~約460枚(設定6)。パンク確率が93分1~96分の1と高いうえREG成立でも終了となってしまうため、一撃数千枚クラスの猛爆は期待薄だった。
何より、主役であるにもかかわらず出目などでPC突入&継続をアピールする演出が一切なく、「掴み所がなく曖昧なゲーム性」と捉えられてしまったことが、短命に終わってしまった最大の要因かも知れない。
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