GJ > 競馬ニュース > 藤田菜七子騎手「日本ダービー騎乗」は幻に!?
NEW

藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着

【この記事のキーワード】, ,
青葉賞を勝った武豊騎手 撮影:Ruriko.I
青葉賞を勝った武豊騎手 撮影:Ruriko.I

7冠馬キタサンブラックの弟が日本ダービーへ

 7冠馬キタサンブラックの弟が偉大な兄のリベンジを果たすべく、日本ダービー(G1)の優先出走権を手に入れた。

 27日、東京競馬場で行われた青葉賞(G2)は、2番人気のシュガークン(牡3歳、栗東・清水久詞厩舎)が好位から抜け出して勝利。兄が9年前に14着と惨敗したダービーの舞台で、その無念を晴らすチャンスを獲得した。

「お兄さんは偉大ですが、この馬も今年2月にデビューして数か月しか経っていない中、これだけのパフォーマンスができました」

 巧みな手綱さばきでシュガークンを勝利に導いたのは兄の主戦も務めた武豊騎手。勝利騎手インタビューでも振り返ったように、シュガークンはデビューからまだ3か月も経っていない上に、初戦を2着に敗れていた。その時点で春のクラシック出走は厳しいと思われていたが、何とか間に合った喜びはひとしおだろう。

「これだけの馬なので、デビューの時から『ダービーに出したい』と言っていて、なんとか間に合いましたね」
 
 ダービー出走を決め、肩の荷を下ろした武騎手だが、この時点ではシュガークンとのコンビでダービーに向かうことを名言しなかった。武騎手には皐月賞(G1)で騎乗したもう1頭のお手馬、エコロヴァルツがいる。

「青葉賞のレース前から、ファンの間では鞍上問題が議論の的になっていました。武騎手はエコロヴァルツにデビュー2戦目から騎乗し、朝日杯フューチュリティS(G1)で2着、皐月賞では7着に敗れたものの、上がり最速(タイ)の末脚を繰り出し、『この馬のやりたい競馬はできました。折り合いさえつけば、いい脚を使ってくれる』と称賛していました。

ただ、皐月賞が終わって間もなくエコロヴァルツの次走がダービーと発表されたにもかかわらず、鞍上の言及はなし。その時点でシュガークンが青葉賞に向かうことが分かっていたので、その結果待ちだったのかもしれません」(競馬誌ライター)

 実際に青葉賞の翌日には“鞍上問題”があっさりと決着。シュガークンの方が、武騎手とのコンビでダービーに向かうことが発表された。

藤田菜七子騎手「日本ダービー騎乗」は幻に!?

辻子オーナーが期待する藤田菜七子騎手
辻子オーナーが期待する藤田菜七子騎手

「青葉賞の勝利から24時間も経たないうちにコンビ継続が発表されました。ただ、興味深かったのは一部のファンの間で、もし武騎手がダービーでエコロヴァルツに騎乗することになっていれば、シュガークンには藤田菜七子騎手が騎乗していた可能性もあったのではという話です。

シュガークンを所有する辻子依旦氏は、2020年からJRAで愛馬を走らせているオーナーですが、藤田菜七子騎手を重用していることで知られています」(同)

 実際に、これまで辻子オーナーと藤田騎手がコンビを組んだ回数は28回で、これは全騎手の中で断トツ。2位の木幡巧也騎手が16回なので、ダブルスコアに近い頻度だ。先週末も減量特典がない土曜新潟のメインレースで3番人気のヨリノサファイヤに藤田騎手を乗せていたほどである。

 ひとまずシュガークンと藤田騎手のコンビ結成は幻に終わった形だが、辻子オーナーならいずれ藤田騎手をG1で起用することも見据えているのではないだろうか。

 自身が代表取締役社長を務めるポノス株式会社は、「にゃんこ大戦争」などのスマートフォン向けゲームアプリの開発や配信などを手掛けているが、同社のリクルートページには「『ななめ上を行く』夢中になれるコンテンツを作りつづけ、世界中に笑顔をもたらすことが、私たちPONOSの存在意義です」と記されているが、「ななめ上を行く」ことは決して奇をてらうことではないという。

 新進気鋭のオーナーとして、辻子氏の“ななめ上を行く”発想が競馬界を盛り上げてくれるかもしれない。

GJ 編集部

GJ 編集部

真剣勝負の裏にある真実に切り込むニュースサイト「GJ」の編集部です。これまで作成した記事は10000本以上。競馬歴10年超えの情報通が業界の「しがらみ」を取り払った「本音」や「真実」にも臆することなく、他のサイトとは一線を画したニュース、サービス提供を行っています。

真剣勝負の真実に切り込むニュースサイト「GJ」

Twitter:@GJ_koushiki

Instagram:@goraku.horse.racing0505

藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

23:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 巷に出回る川田将雅「長距離苦手説」をデータで検証、阪神大賞典(G2)で気になる「13年未勝利」の課題…リーディングジョッキーの意外な過去
  2. 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
  3. 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
  4. 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
  5. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  6. 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
  7. 「オグリキャップ負けた」が話題となった宝塚記念…悲運の鞍上は武豊と同世代、勝ち馬の騎手は後に競馬界から追放のショック【競馬クロニクル 第60回】
  8. ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
  9. 武豊の次に「上手い」のはアキヤマ!?「世界No.1」のR.ムーア騎手が「上手な日本人騎手」として武豊騎手の次に挙げた”意外”な名前
  10. JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……