パチンコ“爽快”な右打ちで「一撃5万発」も狙える!? 継続率「約90％」の『北斗無双3』に賛否両論…

文＝大森町男

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　ホットな新台をユーザーの感想を交えつつ掘り下げていくこのコーナー、【激アツ新台実戦JUDGEMENT】。今回のピックアップマシンは、12月商戦の大本命！引退が決まっている初代の意思と人気を引き継げる運命のひととなれるのか!?『P真・北斗無双第3章』（以下北斗無双3）だ。

　新枠「真焔」に付けられた装飾パネルは、まるで左拳を高々に挙げて仁王立ちするラオウの昇天シーンを連想させるフォルムである。そして、チャンスボタンはプレミアムキャラ「エイリやん」レバー。外せない、外すわけにはいかないという意気込みが筐体から感じられる『北斗無双3』。ファンはどういった評価を下すだろうか。

　まずはスペックを確認しよう。大当り確率が約1/319.7の1種2種混合機で、継続率90％のハイループRUSHモードを搭載したマシンとなっている。これまで、ロングST、小当りRUSHとスペックを変えて臨んできた同シリーズだが、今回もその流れに則った形となった。

　ただ、前回の小当りRUSHと比べ、高継続率の1種2種混合機は現在のパチンコシーンではド真ん中のスペック。それに加え、現行機でも指折りの連チャン性を持つ継続率はファンに良い印象を与えているだろう。

「やっぱ継続率が高いと楽しい」「いつ連チャンが終わるのかってくらい続いた」など、やはり90％ループのパワーはすさまじく、一撃40連、50連の報告もざらに確認できる。そのなかでも飛び抜けていたのが88連チャンで、一回のRUSHで5万5000発以上の出玉となるケースも。形は違えど初代の爆発性を想起するには充分の内容となっている。

　そのRUSH中はスピード、演出、ともに上々で「右打ちは結構早くて面白い」「アタッカーがまずまず優秀」「正直、右は源さんより好き」と高評価の意見も目立つ。ただ、比較として登場した『源さん』が性能・タイプ的には最大のライバルとなるが、その牙城を切り崩すための決定打には欠けるといった印象である。

　このようにスペックや右打ちについては好感触の本機であるが、主に通常時の演出面に関してはファンの支持や理解をほとんど得られていない印象だ。

　まあ、演出は個々人の趣味嗜好に影響され、好き嫌いや「アツいのがハズれたから」というような感情に訴える意見が多いので、必ずしも公平・適正な評価ではないかもしれないが、多くのファンが口にするように「演出カスタム」を搭載することで不満が解消されることも多々あったのではないだろうか。

　このあたりはプロダクトアウトとマーケットインのせめぎあいなど、一般人には知る由もない事情や理由が当然あるのだろうが、こういった態度にみられるパチンコ業界のファンを平気でないがしろにする姿勢は今の時代にそぐわないように感じる。

　とはいえ、最近のパチンコはスペックも演出も右打ちに特化したものが常態となっているので、これらの批判は本機にだけ向けられた問題とも言えない。「右（スペック）がよければ通常時の演出なんて関係ない」というファンが一定数存在する事実もある。

　初手で最高のマシンを作ってしまっただけに、後に連なるものには苦難がたえない。その意味においては、『北斗無双』の苦悩が終わることはないのかもしれない。

（文＝大森町男）