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【徹底考察】大阪杯(G2) キタサンブラック&アンビシャス「新時代を切り開く4歳勢の強豪をチェック!」

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keiba0331.jpgアンビシャスとキタサンブラック(競馬と景色の写真集より)

「1」キタサンブラック

『考察』
 デビュー戦が3番人気。続く500万下で9番人気と、決して前評判が高かった訳ではないキタサンブラック。しかし、周囲の予想を良い意味で裏切り続け、あれよあれよという間に菊花賞(G1)を制して一躍スターダムにのし上がると、年末の有馬記念(G1)でも3着に好走。その実力が、本物であることを証明してみせた。

 通算8戦5勝のG1馬と聞けば完全にエリートだが、実は本馬は未だ1番人気に支持されたことが一度もない。いわゆる走っても走っても人気にならないタイプで、武豊との新コンビで挑むこの大阪杯でも、さほど人気にはならないだろう。

 キタサンブラックが人気にならない最大の理由は、おそらくその血統にある。「ディープインパクトの劣化版」のレッテルを貼られているブラックタイドに、中長距離のクラシックの戦いでは常にスタミナが不安視されるサクラバクシンオーとの配合なのだから、評価が低くなるのは致し方のないところか。

 しかし、だからこそキタサンブラックの菊花賞制覇は多くの競馬ファンを驚かせ、血統論者に谷底へ突き落とされるような衝撃を与えた。筆者もそうだが、おそらく予想に僅かでも血統を考慮する人間は、あの菊花賞でキタサンブラックを支持することはそう簡単なことではない。

 ただ、今改めて振り返って検討すると、先週1800mのドバイターフ(G1)を制したリアルスティールが2着に好走していることからも、昨年の菊花賞はスタミナの要素よりも総合的な強さが重視されたレースだったのではないかと思う。言い換えれば、例年に菊花賞を勝っているような馬が不在だったのではということだ。

 確証などあろうはずもないが、とりあえずはそう考えないと前に進めない。従って本馬の天皇賞・春(G1)が終わるまでは上記を結論としたい。もしも、本馬が天皇賞・春でも好走するようならば、筆者は改めて谷底に落ちることになるだろう。

【血統診断】
 ブラックタイド×サクラバクシンオーという配合の活躍馬は本馬の他に見当たらないが、同様の血統背景となるディープインパクト×サクラバクシンオーであれば、弥生賞(G2)で3着して皐月賞(G1)にも出走したアデイインザライフがいる。血統的にはアデイインザライフ同様、マイルから2000m辺りまでが守備範囲に思えるが、述べるまでもなく本馬は菊花賞馬。ただ、それでも血統的にはどう頑張っても中距離馬としか言えない。

≪結論≫
 繰り返しになるが、筆者は本馬を中距離馬としか見られない以上、逆に2000mの大阪杯はまさにベストの舞台と言える。すでに中山のG2を2勝し皐月賞(G1)や有馬記念でも3着しているのだから、似た傾向のある阪神内回りコースも絶好の舞台と言えるだろう。このメンバーに入っても十分に上位が狙えるはずだ。なお、最後に有馬記念の3着は、本馬のスタミナの証明にはならないと付け加えておく。歴史を振り返っても小回りでコーナーの多い、つまりは減速を強いられる場面の多い中山芝2500mの有馬記念は、ダイワメジャーやサクラチトセオーなど、能力の高いマイラーであれば上位進出は可能だからだ。

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